「俺のこと覚えてないの?」は禁句…スナックの現役ママがドン引きした「2回目に来店した際のNG言動」5選
東京の上野でスナックを営む大谷麻稀です。会社員を辞め、未経験の水商売で独立してから早2年。日本屈指の飲み屋街で、昼も夜もさまざまな人間模様を見てきた私が、今夜のお酒がちょっぴり美味しくなるコラムをお届けします。
スナックにおける“2回目の来店”は、まだまだ初対面のようなもの。再訪してくださること自体は嬉しい限りですが、これからお店にとって大切な“お客様”になっていくのか、それとも“癖あり”認定されるのか、まだ見定め中の状態。
スナックは普通の飲食店と比べて、お客様とお店側の距離が近いもの。だからこそ、距離感の詰め方が重要なんです。今回は、「2回目でそれをしちゃうか……」と内心ドン引きしてしまう振る舞いを紹介します。
我が物顔で来店し、メニューの説明をしようとしても、「いつものでいいよ」と、まるで常連気取り。しかし、どちら様でしたっけ? その顔、確かに見覚えがあるような、ないような……。正直、覚えてるかどうかも微妙なレベルです。
「俺のこと覚えてないの? 名前言ってみて」……いやいや、数年前に一度来ただけ。「この話、前にしたじゃん」……あなたの彼女のお父さんの出身地なんて覚えてませんよ!
スナックを含む夜のお店の女の子たちは努力家で、接客したお客様の記録を取って再会時に思い出せるようにしていることもあります。ですが、脳みそのキャパシティには限度があるんです。年に何百人、何千人ものお客様と接するわけですから、一度来店しただけの方との会話を完璧に覚えられるはずがありません。
人生で食べたパンの枚数どころか、パンに塗ったブルーベリージャムに個体の粒が何個ついてたか記憶しているくらい至難の業だと思ってください。
「俺のこと覚えてないの?」なんて振る舞うよりも、「1回しか来てないから覚えてなくて当然だよね」と、寛容なスタンスで接してくれる方が、確実に好印象を与えられます。
「俺の席、座られてるじゃん」……いやいや、あなたの席じゃありません。
「水曜日って暇なんだね」……あなた、まだサンプル数2つだけの混雑状況データで話してますよね?
まだ若葉マークがついた状態だといえるのに、「この店は〜」と隣の初対面の方に解説を始める厚かましさ……。「俺ってわりと常連でしょ?」と偉そうに言う前に、せめてあと10回は通ってみてください。

大谷麻稀
①自分のことを「覚えてて当然」と振る舞う
②常連ぶった振る舞いをする
上野にてスナックを経営する28歳。大好きなお酒にコミットするべく鉄道会社を退職し、ほぼ未経験の世界へ転身。TOEIC910取得。趣味は海外一人旅。
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