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すき家のねずみ混入騒動に「4日程度の休業じゃ根絶は正直無理」と内装業者…「忙しくて掃除まで手が回らない」と憤るバイトも

 衝撃を与えたすき家のねずみ味噌汁混入騒動。驚異の繁殖力で増殖し続けるねずみは、一度見かけたら根絶するのは至難の業だという。なじみ深い飲食店での被害実態とは――。

人出が減ったコロナ禍に増加したねずみ

[飲食店ねずみトラブル]一斉捜査

牛丼チェーンのすき家。同店を運営するゼンショーHDはなか卯やはま寿司なども展開。売上高は国内飲食市場1位

「ねずみの被害は虫歯と同じなんです。一度巣くったら、治療(駆除)しない限り、自然消滅することはありません」  都内を中心に害獣駆除を行う害獣BUZZ代表の金谷康生氏は、ねずみ根絶の難しさをそう例えた。実際、ねずみの数はコロナ禍を経て急増。  東京都内だけでも推計25万匹(ホームレスキュー発表)が生息するとされ、多くが飲食店に集中しているという。  そうした中で起きた大手牛丼チェーン店・すき家の味噌汁ねずみ混入騒動。なんの変哲もない味噌汁に、濡れた毛皮をてからせプカリと浮かぶ異物――。 「朝食を注文したところ、味噌汁の中にねずみの死骸が混入していました」というコメントとともにGoogleマップの口コミに投稿された写真は、世の中を震撼させた。

根絶には建物ごと壊すしかない!? すき家の4日間休業の効果はほぼゼロ

[飲食店ねずみトラブル]一斉捜査

口コミに投稿されたねずみ混入味噌汁。その後別の店舗でゴキブリの一部が商品に混入していたことが発覚

 同店を運営するゼンショーHDが騒動を公式に認めたのは、事が発生した2か月後の3月22日。  同社は3月31日午前9時から4月4日午前9時まで全店舗を一時閉店し「害虫・害獣の外部侵入、および内部生息発生撲滅のための対策を行う」と発表した。  だが、都内の内装会社に勤める中田大輔さん(仮名・40代)は、同店の対応に首をかしげる。 「すき家をはじめ多くの飲食チェーン店の内装現場に立ち会ってきましたが、そもそも、ねずみを完全に駆除するには、給排水業者やガス業者などに依頼し厨房機器を外してもらい、ねずみが入る隙間を埋めて侵入経路を断つ必要があります。すき家が公表する『内部生息発生撲滅のための対策』も、4日程度の休業じゃ正直無理だと思いますよ」
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忙しくて掃除は無理! 憤るバイト店員
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