お金

大手商社勤務の30代男性が「自宅売却、家庭崩壊に至った」顛末。消費者金融に返済ができなくなり…

元メガバンク行員の金融ライター、渡辺智です。 筆者はメガバンクに11年間勤めた経験があり、FP1級の知識を活かして5000人以上のお金に関するコンサルを行ってきました。 富裕層からマス層まで多くの顧客がいましたが、「1つの投資商品に固執をすると人生詰んでしまう」ことが多かったです。 今回は最近、大きく上昇をしている「ゴールド」を信じ過ぎてしまった人の末路をご紹介しますので、ぜひ反面教師にしてください。

近年の金価格の上昇がすごい!

金標準先物(東京金)チャート

画像は「MINKABU」金標準先物(東京金)チャートより

ゴールド投資はその名の通り、「金」に投資するものです。ここ5年間、金の上昇がすごいのをご存じでしょうか? 「有事の際の金」といわれているように、地政学リスクの高まりや政治不安などによって価格が上昇しやすいのが特徴です。 2020年のコロナ禍、2022年のロシア・ウクライナ戦争、そして2025年のトランプ関税などによって、世界は大きな不安に襲われました。 このような環境下では、安全資産の金の価格が大きく上昇をしたのでしょう。 2019年頃まで1gあたり4000円台だった金の価格は、2025年現在1万7000円を超えるまで上昇しました。なんと4倍です。 このように金の価格が大きく上昇をしていることから、最近は金に投資している投資信託などの人気が非常に高まっています。 確かにここまで大きく上昇をしているときに投資をしたくなる気持ちはわかります。 しかし、金にだけ投資をしていれば、今後も資産が大きく増加するかというと、それはわかりません。

短期間で大きく下落することも…

ここ数年、金の価格は急上昇していますが、2008年のリーマンショックの時は、約5ヶ月で25%の下落をしています。 このように、金は決して「絶対」ではないのです。 安全資産といわれているにもかかわらず、リーマンショックのようなことが起きると金も関係なく大きく下落をしました。当時、株式から全資産を金に切り替えて、資産を4分の1に減らしてしまった人もいます。これだけならまだ良いですが私はもっと悲惨な末路を迎えた人を知っています。
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ゴールド投資を信じ過ぎた人の末路
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某メガバンクに11年勤務。リテール営業やプライベートバンカー業務を経験。その後、外資系保険会社で営業。現在は金融ライターとして独立。FP1級保有。難しい「お金の話」をわかりやすく説明することをモットーにしています。公式SNS(X)は、@watanabesatosi7
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