「なんでこの店を選んだのか理解できない」デート相手の女性が「居酒屋のメニュー」を見た直後に激怒。軽率な“生”が命取りに
‟生”という語には名状しがたい魔力がある。真夏の生ビールは最高だし、ハム食べ放題は聞かないのに生ハム食べ放題ならいくらでもある。生パスタはすっかり市民権を獲得し、生ドーナツブームの流行はまだまだ衰えない。
なんでもかんでも‟生”と呼びすぎではないかとも思うが、しかしそそられるのも事実。ことのほか「生肉」は、愛好家にとっちゃたまらない代物だ。
しかし肉の生食、それも鶏や豚やの生食は、魚なんかのそれより大きなリスクが存在する食べ方である。そのリスクを決して舐めることなく、されども引き受ける覚悟が必要なのだ。
今回話を聞かせてくれた、都内メーカー勤務の望月麻人(仮名・34歳)さんは、「生肉」のリスクを軽んじたせいで、女性から振られてしまった経験があるそう。
「マッチングアプリで知り合って、3回目のデートでした。すっかり打ち解けていて、その日には付き合いはじめられると舞い上がっていたんですが……」
目下、結婚相手を募集中の望月さん。だが、アプリに登録して1年が経ってもいい人にはめぐりあえず、更新料とデート費だけが出て行く日々を過ごしていた。そんな矢先にマッチしたのが、川井瑠美(仮名・31歳)さんだった。
「彼女とはお互いにお酒が好きで、好きなバンドも似通っていて。さらにチャットの息もはじめからピッタリだし、普段の使用路線も重なっていたしで、トントン拍子で初回デートが決まりました。会って話してみると、業界は違うながら、彼女もまたメーカー勤務であることが判明。僕がバックオフィス系で彼女は研究職と、文理も違いましたが、それでも仕事においての共通言語も多く、盛り上がったんです。それに、写真よりも実物の笑顔の方がかわいくって……。『やっと運命の人に出会えた!!』と、心の中でガッツポーズを連発したほどでしたよ」
舞い上がった望月さんだったが、独りよがりではなかった様子。2度目のデートもすんなり日時が決まった。
「お酒好き同士とはいえ、初回は昼間のカフェだったんです。もっとも、コーヒー系のカクテルが多い店にはしたものの(笑)。2度目はディナーとして、瑠美さんが前から行ってみたかったというメキシコ料理の名店で、サボテン料理とテキーラを堪能しました。それはもう、夢みたいに楽しかったですよ……。サボテンを食べられるなんて知らなかったし、一緒にいると世界が広がるようでワクワクしました」
すぐにも次の約束を取り付けたいところだが、残念。望月さんの会社は、決算前の繁忙期に差し掛かっていた。
「でも、そうした事情を伝えると、『ひと段落ついた金曜にでも打ち上げしよ! どうせ電車一本で合流できるし、当日に誘ってくれていいから』なんて返してくれたんですよ。これはどう考えても完全に脈アリじゃないですか! だからこそ、次に会えるのをたのしみに仕事を頑張ろうと、グッとこらえてその日は解散できました(笑)」
すっかり浮かれた望月さんは瑠美さんから言われた通り、とある金曜の昼休みに「今晩はどうですか」と誘った。
「送った直後、社交辞令だったかもと後悔しかけていたんですが、即OKの連絡をもらえて……何重にもうれしかったですね。その場では集合する駅と時間だけ決めて、店は私が選ぶことになりました。前回が彼女セレクトだったので、順番ということで」

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「運命の人に出会えた」と歓喜
相思相愛を確信して「3回目のデート」へ
街角では知り合いに間違われ、飲み屋では酔客に話しかけられる性質を持つ。娑婆の声に耳を傾けているうちに、自然と副業ライターになった。本業もまた別ジャンルの書く仕事。ドッペルゲンガーの報告はこれまで30件超にのぼる
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