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やす子「愛犬ドッキリ」で好感度急落…「ドッキリ番組は消滅の危機?」自主規制に苦しむテレビ業界の厳しい現状

8月2日に放送された『芸能人が本気で考えた! ドッキリGP』での、お笑い芸人・やす子の言動が議論を呼んでいる。 簡単に流れを説明しよう。同番組でやす子は、「坂上忍の愛犬を逃がしてしまうドッキリ」を仕掛けられることに。番組スタッフのミスというていで、やす子は焦りながら犬の捜索を行うことになる。その道中、犬を盗んだ疑惑があるとされた男性(エキストラ)に強い口調で迫ったり、責任をなすりつけようとするスタッフに対していらだつ素振りを見せたりと、普段のやす子では考えられない鬼気迫る表情を見せた。 この騒動により、残念ながらやす子は好感度を下げることになってしまった。ただ、彼女だけが悪いと断罪するのは、あまりに手厳しい判断のように思える。
やす子

©産経新聞

ドッキリ番組は消滅するかも?

ドッキリ番組は難しい立ち位置だ。5年ほど前、筆者がテレビ局のスタッフを務めていた時、ドッキリ企画を担当したことがあった。タレントのケアやコンプライアンス遵守を意識して、視聴者からクレームのつきにくい企画を放送した覚えがある。 現在では、さらに自主規制が厳しくなり、当時と比べてもよりドッキリ企画が作りづらくなっているようだ。今なお現場にいる人物がため息交じりで現状を教えてくれた。 「まず、タレントに怪我をさせないというのが大前提です。そのため、“危ない企画”はプロデューサーから却下されます。また、どんなに細かいことでもSNSで炎上しないかチェックが入る。今回のやす子さんのドッキリも、後半はかなりありえないような演出ばかりで、なるべくトラブルが起きないように注意したのがよくわかります。あまり街で大騒ぎしていると、警察を呼ばれるリスクがありますからね。 ちなみに、どの番組とは言いませんが、タレントに対して事前にそれとなく内容を伝える場合もあるようです。すべてはトラブルを回避のため。そもそも、ドッキリ番組で視聴率も取れにくくなっていて、予算がどんどん減っている。大掛かりなロケも難しいし、このままではつまらなくなる一方。消滅の危機にあるのかもしれません」(バラエティ番組製作スタッフ)

人を傷つけないバラエティ番組の代表格は…

そんななか、良質なドッキリ番組を制作しているのがTBSだという。同局で放送する『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』は、長く人気を維持している番組だ。2012年10月からスタートし、これまで一般人をターゲットにするドッキリを放送してきた。 代表的なドッキリとして、有名人や有名アスリートが変装し、バレないか検証する企画がある。対面した人たちは驚きつつも、笑顔になる企画ばかり。いわば人を傷つけないバラエティ番組の代表格で、クレームが出るどころか、喜びの声が多く挙がる番組としておなじみだ。
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『モニタリング』と『水ダウ』は超えられない
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某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆
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