特殊清掃員が明かす「夏に特殊清掃の依頼が増えるワケ」。遺族が“ついやりがちな行動”で請求額が跳ね上がることも
夏場の特殊清掃員は仕事が増える。これは単に依頼が増加するというだけではなく、夏特有の事情が関係している。孤独死の現場に遭遇してしまったときに、“ついやってしまう行動”が仇になることもあるそうだ。
都内を中心にさまざまな現場で特殊清掃を手がけるブルークリーン株式会社で働きながら、特殊清掃の実態を伝える登録者5万3000人以上のYouTubeチャンネル「特殊清掃チャンネル」を運営している鈴木亮太さんに、夏場の特殊清掃事情について詳しい話を聞いた。
臭いが強く出やすい気温というものがある。
「夏は暑いので遺体が腐りやすく、悪臭が出やすいイメージを持つ方が多いと思います。ですが、実際には1年を通して臭いが強まりやすい“環境”があります。それが、気温が20度から30度の間のときなんです。
この温度帯では、ふだんは隠れている臭い成分が表に出やすくなります。たとえば“多孔質物質”と呼ばれる、網目状の細かい穴がたくさん空いている素材。木枠やドアなどに使われるのですが、その穴に臭いの成分が入り込み、浸透・吸着することで強い臭いを発するようになるんです」
つまり、気温が高い季節は穴が開きやすく、どうしても臭いが強くなってしまうという。
「冬場でも暖房をつけっぱなしの部屋では、夏と同じ理由で臭いが発生しやすいです。ただ夏はとにかく臭いが外に漏れやすいので、特殊清掃の依頼が増えます。『今すぐ来てほしい』『とにかく臭いをなんとかしてほしい』といった要請が多いですね。
僕自身は最近、現場の最前線に行く機会は減りましたが、この時期はどうしても人手が足りません。1日1~2件は“見積もりと同時に清掃を開始する”といった急な出動案件が入ってきます」
夏場は遺体の腐敗スピードも早く、孤独死に気づきやすい。
「本来は死後3日から4日くらいでガスが充満してきて腐敗臭がしてくるのですが、エアコンが付いていないと、死亡した当日に腐敗がはじまることもあります。また夏場は窓を開けていたりする家も多いので、近隣の方への二次被害が多く、緊急性が高くなってきます」
遺体の腐敗臭は独特で強烈なため、「いますぐなんとかしてほしい」といった依頼になりやすい。
「夏場は臨機応変に対応しなくてはいけない現場が多く、忙しくなりがちです。電話で状況を聞いて、いますぐ行かなくてはいけない案件なのか、後回しにしていい案件なのかを見定めたりします。
とにかくフットワークを軽くしておかなくてはいけないので、すぐに動ける待機の人員を多めに確保したりと、なかなか大変です」

夏は特殊清掃の依頼が絶えない<画像提供:ブルークリーン(以下同)>
夏に特殊清掃の依頼が増えるワケ
臭すぎて「いますぐなんとかしてほしい」

電話をする鈴木亮太さん
遺体の腐敗臭は独特で強烈なため、「いますぐなんとかしてほしい」といった依頼になりやすい。
「夏場は臨機応変に対応しなくてはいけない現場が多く、忙しくなりがちです。電話で状況を聞いて、いますぐ行かなくてはいけない案件なのか、後回しにしていい案件なのかを見定めたりします。
とにかくフットワークを軽くしておかなくてはいけないので、すぐに動ける待機の人員を多めに確保したりと、なかなか大変です」
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(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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