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今夏も猛暑のおそれが。医師が教える「知っておくと便利な熱中症対策」

今から備えておきたい熱中症対策

熱中症

写真はイメージです(以下同)

 新型コロナウイルスの感染予防対策で、日本ではマスクの着用が常態化している。その一方で、体内に熱がこもったり、マスク内の温度が上がり、喉の渇きが感じづらくなる「マスク熱中症」の注意が喚起されているのをご存知だろうか。  全国の熱中症による救急搬送者数は、昨年5月から9月までの合計で4万7877人に及び、毎年約1000人以上が死亡している。  気象庁が発表した暖候期予報によると、6月から8月の気温は全国的に高くなる見込みで、平年以上に「熱中症対策」が必要になると警鐘を鳴らしている。  医師・医療ジャーナリストで、エビデンスに基づく健康や病気予防の話をクイズ形式でまとめた『健康寿命を決める[70の選択肢]』を上梓したばかりの森田豊氏は、「4月に入り、すでに夏日を記録する地域も出てきています。1日の寒暖差が大きく、まだ体が暑さに慣れてきていない今の時期から対策をとることが大切です」と言う。

体の「ある部位」を見ればわかる? 今の脱水状態

「熱中症」とは、気温や湿度が高い環境下で、水分補給が十分にできず、体温調節がうまく機能しなくなり、めまい、痙攣、頭痛、体温の上昇などさまざまな症状を起こすこと。炎天下でなくても、締め切った部屋などで知らぬ間に脱水状態になっていることも。  脱水状態の進行度=熱中症になりかけているかどうかは、「爪」を見れば確認できるという。 「爪は透明に近いので、爪の下にある血管の状況を観察しやすいのです。まず、親指の爪を別の手の指でギュッと押して、離します。通常は、すぐに白くなった爪の部分がピンク色に戻りますが、色が戻るのに3秒以上かかるようなら脱水になりつつある可能性があります。その場合はすぐに水分補給をしましょう」(森田氏)
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水分補給も適切な温度で!
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健康寿命を決める[70の選択肢]

TBSラジオの人気番組『ジェーン・スー 生活は踊る』の番組内コンテンツとして、
リスナーに楽しまれていた「医療クイズ」コーナーが書籍化!

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