交通系ICカードが使えず大激怒…地方駅で見た「現金払い拒否おじさん」の末路
普段、鉄道やバスなどの公共交通機関に乗車する際に使用する交通系ICカード。人によってカードタイプ、モバイルタイプのどちらを利用しているかの違いはあるが、すでに2億枚を突破。なかでもJR東日本のSuicaの累計発行枚数は1億1231万枚(※25年3月時点)とダントツのシェアを誇る。
しかし、交通系ICカードの場合、利用可能エリアがあらかじめ決められている。その範囲は年々拡大しているが、地方のローカル線などでは今も非対応のところも。ただし、自身の生活圏が交通系ICカードの対応エリアの場合、使えないエリアがあることを知らない人もいるようだ。
「地方だと対応エリアの範囲が狭いですよね。今年、家族旅行で四国を訪れた際、香川以外の3県はJRの交通系ICカードが非対応と知ってビックリしました」
そう語るのは、福祉用品メーカーに勤める山田修斗さん(仮名・44歳)。自宅と職場は首都圏なので、モバイルSuica定期券を日常的に利用しているが、某地方にある実家の最寄り駅は交通系ICに今も対応していない。だが、それを知らずに下車しようとする乗客もいるらしく、改札で駅員に文句を言っている場面に遭遇したことがあるそうだ。
「その年は妻も子供も予定があり、私だけで帰省したのですが、せっかくの1人帰省だったということもあり、青春18きっぷを使って戻ってきたんです。ただ、当時このきっぷでは自動改札を通ることができず、駅員に提示する必要があり、その男性の後ろに並んで待っていました(※現在、青春18きっぷは自動改札での通過が可能)」
山田さんの故郷は観光地としてもそれなりに有名で、沿線では利用客も比較的多い。彼よりも年上と思われるその男性も1人だったが、服装や荷物などから旅行者のように見えたという。
「駅員さんから交通系ICカード非対応の旨を告げられると、持っているICカードを駅員に近付け、『じゃあ、これで清算してくれ』とぶっきらぼうな口調で言ってました。けど、そもそも非対応なんだからカードは使えませんよね。まあ、駅員さんはこういう方の対応に慣れているのでしょう。説明も丁寧でしたし、申し訳なさそうな感じで話されていました」
ところが、清算は現金のみという点が気に食わなかったのか、男性は「この駅が非対応エリアだったとか知らない。Suicaで処理してくれ!」と食い下がってきたのだ。
「システム上、交通系ICでの処理が無理だから現金での清算を求めているわけじゃないですか。粘ったところでどうこうできる問題じゃないのに、そこのところが理解できていないんでしょうね。あからさまに不機嫌そうな態度を取っていましたから(苦笑)」
当然ながら「じゃあ、今回は特別ですよ」なんて展開にはなるわけもなく、説明する駅員さんとなんとかして交通系ICカードで処理してもらおうとする男性客との攻防はその後も続く。
交通系ICカード非対応の駅で目撃したトラブル

画像はイメージです
※画像生成にAIを利用しています
交通系ICカードで清算してもらおうと粘る客…
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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