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サラリーマンや家族連れまで…年末の炊き出しに“900人超の大行列”。背景に「見えない貧困」

物価高や医療費負担、業界不振──仕事があっても生活は追いつかない。各地で人が殺到する炊き出しの現場から、日本で静かに広がる「見えない貧困」の実態を追った。

普通のサラリーマンが炊き出しに並んだ日

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「見えない貧困」が浮き彫りになった年末年始の炊き出し現場をルポ

 2025年の年末、吐く息が白くなる寒空の下、都内の公園で行われた食料配布の会場には、開始前から敷地の外まで列が伸びていた。防寒着に身を包んだ人々の服装はまちまちで、作業着姿の中年男性の隣にスーツ姿の高齢男性が立ち、その後ろには家族連れの姿もある。いわゆる路上生活者ばかりではないことは、一目で分かった。都内某所の食料配布会場でも、年始から約900人を超える大行列ができていた。主催団体によると、過去最高だという。
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配布品が足りなくなるほどの行列になることも

 列に並んでいた都内の清掃会社で働く50代男性は、食費の高さを理由に一食でも浮かせたいと語った。周囲でも同じ事情の人は少なくないという。IT関係の仕事をしているという子連れのサラリーマンは、行列を見かけたので通りがかりに並んでみたと言うが、「結果的に夕飯代が浮いて助かった」と話した。  取材陣が参加者に聞くと、言葉少ないながらもそれぞれの事情を話してくれた。  埼玉県から来たというAさん(30代男性)は、数か月前に交通事故に遭い、最近ようやく仕事に復帰したばかりだ。だが収入は事故前の水準に戻らず、通院も続いているため治療費の支払いが重くのしかかる。 「会社には籍があるので、いまはリハビリという形で通っていますが、正直、生活はギリギリです」  転職も考えてはいるものの、体調面の不安もあり踏み切れないという。

年金と合わせても生活費は足りず…

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建設会社に勤めているというBさん。物価高騰により、初めて炊き出しに参加したという

 建築関連会社に約30年勤めているというBさん(50代男性)は、この日が炊き出し初参加だった。 「大手ばかりに仕事がいき、中小の仕事自体が減っています。給料は出ているけど、物価高で全然足りない」  フォークリフトの資格も持っているが、慣れ親しんだ仕事を簡単に捨てる気にはなれず、年末年始の長い休みに食料配布を利用することにしたと語る。
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警備会社に勤務する70代男性。体力的に週3回が限界のため、生活費が足りず炊き出しに参加した

 少し離れた場所には、スーツにワイシャツ姿のDさん(70代男性)がいた。一度定年を迎え、現在は警備会社で働いているという。 「本当はフルタイムで働きたいけど、工事現場の仕事は体力的に厳しくて週3回が限界」  年金と合わせても生活費は足りず、「同じような人は少なくないと思います」と静かに話した。  ネットビジネスで年収300万円ほどを稼いでいるというEさん(50代男性)も、炊き出しはちょくちょく利用していると話す。 「円安で売りやすくなった面もありますが、去年より収入は100万円近く落ちました」  固定費は下げられず、食費を削るしかなくなった結果、時折炊き出しに頼るようになったという。
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家があるのに“餓死寸前”の理由
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