更新日:2026年02月06日 18:58
お金

「怖がりすぎた」資産5億円あっても“幸せではなかった”老後。80歳男性が最期に残した後悔

資産が5億円あると聞くと、ほとんどの人はもう何の不安もない老後を想像すると思います。好きなものを買い、行きたい場所に行き、時間にもお金にも縛られない生活。ですが、筆者(渡辺智)が銀行員時代に担当していた林智宏さん(仮名)は違いました。 80歳まで生きて、資産はほとんど減らないまま。数字だけ見れば、完璧な成功者です。それでも彼は、生前こう漏らしていました。 「もしあのとき、あんなに怖がらなければよかった」 その一言が、今も頭から離れません。

資産5億円、“誰もが羨む老後”だったはずの男

通帳をもって笑顔の日本人

※写真はイメージです。以下同

林さんは80歳。私が銀行員として担当していた頃、すでに十分すぎる資産を持っていました。 不動産、株式、預金を合わせると、だいたい5億円ほど。帳簿上は、文句のつけようがない数字です。 ただ、見た目は本当に普通のおじいさんでした。派手な服を着るわけでもなく、車も高級車ではない。来店するときも、いつも同じような服装で、静かに順番を待っている。 この人が5億円持っていると知ったら、きっと誰もが驚くはずです。数字だけを見れば、完全に勝ち組の老後でした。

リーマンショックで1億円が半分になった日

リーマンショックのとき、林さんが運用していた資金は約1億円でした。 それが、相場の急落で一時5,000万円ほどまで減りました。帳簿上は半分です。ただ、全資産が減ったわけではありません。不動産も預金も残っていて、生活が揺らぐような状況ではなかった。 それでも、その出来事は林さんにとって相当こたえたようです。 来店するたびに、あのときは本当にやられた、もう戻らないかもしれないと、同じ話を何度も繰り返しました。 数字だけ見れば致命傷ではありません。老後の計画が崩れたわけでもない。 それでも林さんの中では、あの日を境に、お金を見る目が大きく変わってしまったのだと思います。
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お金は戻っても…
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某メガバンクに11年勤務。リテール営業やプライベートバンカー業務を経験。その後、外資系保険会社で営業。現在は金融ライターとして独立。FP1級保有。難しい「お金の話」をわかりやすく説明することをモットーにしています。公式SNS(X)は、@watanabesatosi7
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