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半年は社畜、半年はサッカー観戦という生き方

炎上案件という意味も含め、なんだか「ノマド」が注目を集めている。そんななか、目指したわけではなく、気づけばこうなっていたという、一見”縛られない生き方”をしている人たちに、その実感を聞いた。彼らは果たしてノマドなのか?モテなくても会社員でも、iPhoneを持たずとも……自由で不自由。それがノマド!?

村上敦伺さん 通称アシシ(@4JPN)
経営コンサルタント/34歳

◆半年、社畜的に働き、半年はサポーター活動。デメリットは……モテないこと!?

村上敦伺さん

取材時の部屋は1週間の短期契約。荷物はバッグ2つのみで、季節外の洋服などは札幌の実家で保管。今年も五輪は現地観戦

 去年の引っ越し回数はなんと14回。1年の半分は経営コンサルタントとして働き、残りの半分は世界でサッカー観戦三昧。熱狂的な日本代表サポーター“アシシ”としてサッカーファンの間では有名な村上敦伺さんは、「半年仕事・半年旅人」の生活を6年間も続けている。

「仕事を探す時期は、格安・短期契約のマンスリーマンションを活用して都内を転々とし、決まれば一か所に落ち着きます。荷物はバッグ2つだけだから、いつでも旅に出られるし、引っ越しもタクシー(笑)。旅行中も日本の家賃はゼロなので、出費は少ないですよ」

 大学卒業後、外資系コンサルティング会社に就職したが、ドイツW杯を現地で観戦するために6年で退社。現在はフリーで活動中だ。

「コンサル業界は超激務ですが、入社数年で一般企業10年分の経験を積めますし、いわば自分の頭が商品なので独立もしやすい。独立後は収入が2倍以上になり、1年間フルでバリバリ働いて、年収数千万円という人もいます。でも自分は『半年で1年分のお金を稼いで、残りの半年はサポーター活動に没頭しよう!』と決めたんです。働く期間は今も社畜同然ですが(笑)」

 この特殊な生活には当然デメリットも。

「欲しい!と思ったものも、バッグに入らないという理由で諦めなくてはいけない。合コンで『都内を転々とする季節労働者で……』なんて話すと、みるみる女のコが引いていく(笑)。結婚のことや、フリーのコンサルの寿命を考えても、この生活は30代が限界。ただ、2年おきにW杯とオリンピックがあるので、そのサイクルから抜け出せなくて(笑)」

 村上さんはノマドを「社会からドロップアウトした自分をカッコよく正当化できる言葉でもある(笑)」と話しつつ、今のノマドブームも基本的には歓迎している。

「組織に縛られず、個人で自由に生きるのは、人間の本来あるべき姿だと思うんです。ただ、最近はノマドの奇抜なライフスタイルの部分、『どう生きるか』=Howの部分が強調されすぎな気がします。What=『何をするのか』やWhy=『なぜノマドなのか』を考えずにノマドになっても、失敗するだけかなと。ノマドって、目標を達成するための『手段』であって、ノマドになること=ゴールではないと思いますから」

― ノマド入門(笑)【3】 ―

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