雑学

米そのものを美味しく食す方法をお米の達人に聞く!

米そのものを美味しく食す方法をお米の達人に聞く!

 ここでは米料理専門店「心米」総料理長の吉田政紀氏、五つ星お米マイスターの小峰和久氏の両人に、お米そのものの美味しさを引き出す方法などを聞いた。

やっぱり、一番美味しいのは魚沼産コシヒカリ?

「同じ品種でも産地や生産者によって味は変わりますし、万人が”最高に美味しい”と評する米はありえません。硬め・軟らかめ、粘り気の有無、粒の大小などの好みによって、美味しいと思う感覚が変わってきますからね。」(小峰氏)

 硬め・軟らかめという観点で小峰氏に挙げていただくと、バリ硬めが好きなら山形(庄内)産「はえぬき」。やや硬めなら富山、石川、山形産「コシヒカリ」。やや軟らかめなら新潟、福島(会津)産「コシヒカリ」、福島、宮城産「ひとめぼれ」。バリ軟らかめなら千葉産「コシヒカリ」というところだそうだ。

お米の保存法は?

「乾燥しないようジップロックや空のペットボトルで密閉し、冷蔵庫に保管しましょう」(吉田氏)

 面倒でも、この一手間が長期間、美味しくお米を食べ続けるためには欠かせないとのこと。

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「炊きあがったご飯をタッパーで保存する場合は、
乾燥の原因となる隙間ができないよう満杯にして詰めること」(吉田氏)


美味しく炊くための秘訣は?

「浄水器の水やミネラルウォーターを使ってとぐのがいいですね。一とぎ目の水が最も吸収されるので、最低限、最初の水だけでもいいものを使ったほうが美味しくなります。研いだ後は、水に浸して冷蔵庫へ。浸水時間は6時間以上が好ましいです」(吉田氏)

 炊飯の度にミネラルウォーター……。美味しいお米を炊くためのハードルはなんとも高い。しかし、小峰氏は水よりも別の意外な観点を強調する。

「日本の水道水は優秀なので、水道水でも美味しく炊けると思いますよ。気をつけるべきなのは一度に炊く量。炊飯量の3~7割程度がいい。炊飯量が5.5合の炊飯器で5合炊こうとしたりすると、ご飯と蓋の隙間が小さすぎるため、ご飯が釜内で回りにくく、ベチャッとした仕上がりになってしまうんです」

まとめて炊いて、2日目以降も美味しく食べるためには?

「炊きあがり直後のご飯を、その日食べる分以外はラップなどに包み、粗熱を取り、冷蔵庫へ入れる。これをレンジでチンすれば、ツヤツヤでかなり炊きたてに近い味になります」(小峰氏)

「炊き立てをタッパーに入れれば、冷蔵庫でなら3日、冷凍庫でなら2週間ほどは味が保てると思います。ちなみに保温状態のままの保存は、水分が飛び、黄ばんでくるのでお勧めできません」(吉田氏)

 一度、冷め切ってしまうと、もう炊き立ての味を取り戻せない。迅速で的確な保存ができるかが、2日目以降の味を決める。

無洗米は便利だけど、味は?

「どう炊いてもそっけない味にしかなりえないですね」(吉田氏)

「無洗米は論外。あれは一度といだお米をドライヤーで乾かしたようなもの。炊きあがりはともかく、炊いてから3時間もたてばボソボソになってしまう」(小峰氏)

 無洗米はまず避けるべきとのことで両達人の意見は一致した。もっとも今の精米技術なら無洗米でなくとも洗米は、軽くすすぐようにして、2~3回水を替えながら研げば十分とのこと。

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「とぐ際、水は少なめで力は入れずに手早く。力を入れて、
とぎ水が透明になるまで繰り返してしまうのはNG」(吉田氏)


家庭用精米機は買う価値アリ?

「精米後の米は、野菜でいえば皮を剥いた状態。どんどん香りが落ちてくるので、手間を惜しまないなら、毎日、家庭用精米機で精米するのが一番です」(吉田氏)

「ただし、家庭用精米機もピンキリ。1万円程のものは正直お粗末な性能ですので、せめて2万円以上のものを選ぶべき」(小峰氏)

お勧めのご飯のおともは?

「明太子とネギとごま油を混ぜてご飯に乗せる。あと、ちりめん山椒と『あきたこまち』の相性の良さには驚愕ものです」(吉田氏)

「鰹節にちょっと醤油を垂らしてご飯に。もっとシンプルなところなら『のりたま』ですね」(小峰氏)

 ご飯本来の味を楽しむには、シンプルな食材が一番のようだ。

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「『かね松』のちりめん山椒は、『あきたこまち』の
さっぱりした風味をとてもよく引き立ててくれますね」
(祇園かね松、130g、1050円)


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「『のりたま』は、のりの香りと卵の甘味が効いていて、
ご飯の味を消さない程度の味の濃さが絶妙」
(丸美屋、30g、110円)


◆米業界大注目! 達人推薦のブランド米

吉田氏推薦! 『夢ごこち』
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 吉田氏が推薦するのは「コシヒカリ」を超えるとの呼び声高い新米「夢ごこち」。
「噛めば噛むほど味わいが深まり、『コシヒカリ』よりも味が強いので、明太子などには抜群に合いますね。」

小峰氏推薦! 『つや姫』
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 小峰氏は待ち遠しい存在を推す。
「今年秋にデビューする『つや姫』は、つや・粒ぞろい・うま味のどれをとっても質が高い。すごく粘りが強いのも特徴。」

 ともに「実勢価格は、高級コシヒカリを下回る見込み」とのこと。一食の価値がありそうだ!

― 一杯のご飯を最高に美味しく食べる方法【6】 ―

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