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[激安飲食チェーン店]食い倒れ大調査【牛丼編】

長引くデフレ不況で消費を控えるなか、活況を呈しているのが低価格の飲食チェーン店。しかしその裏では、熾烈な価格競争が繰り広げられている。今回、取材班は話題の店で徹底的な覆面調査を行った! 【牛丼業界】値下げやキャンペーンで異常な過熱ぶり 居酒屋業界に負けず劣らず過激なのが牛丼業界。1社が値下げをすれば、それに追随し、さらなる値下げやキャンペーンで対抗する異常な過熱ぶりだ。なぜこうも低価格で提供できるのか? 「現在の米国産牛肉は1kgで約600円。吉野家の牛丼並盛は肉85gですから約50円。米やタレを入れて一杯120円の原価と推定されます。牛丼並盛380円なら、適正価格でしょう」(本吉氏) 一方、特に秀逸なのは、すき家を展開するゼンショーだという。 「すき家は『フルセット』といって、豪州産牛を丸ごと一頭購入します。で、牛丼に使わない部位の牛肉は、同じゼンショーグループの『ビッグボーイ』や『ココス』のステーキで使うんです。バラ肉など一部の部位ごとに買う高コスト体質の吉野家と比べ、すき家はグループ全体で効率的な経営ができる。また、チーズや麻婆豆腐などトッピングが豊富で、高い値段のラインナップが充実し、客単価向上に一役買っています」(同)
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「日本が輸入している米国産牛バラ肉の3割を吉野家が占め、 自分たちが多く買おうとすると値段が上がってしまう」(本吉氏)んだとか
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吉野家の牛丼並盛は肉と玉ねぎで85gと決まっている。 最近、「吉野家の肉が少ない」と批判もあるが、今回調査したところ、 肉78g、玉ねぎ13gと規定以上のボリュームだった本吉 亮氏
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上場企業を多角的に分析し、金融情報を発信するT&Cフィナンシャルリサーチ調査部マネジャー。社長や企業幹部への取材、アナリスト説明会なども数多く経験する ― [激安飲食チェーン店]食い倒れ大調査【2】 ―
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