専業主婦という「狭き門」の向こうにある日常とは
「狭き門」の向こうにある日常――専業主婦100人アンケートから見えてきたもの
消極的選択としての主婦
「妻の稼ぎをあてにする男性を軽蔑しています。大黒柱が家族を養うのは当たり前」(39歳)と言う女性には、「ど~もすいません」と謝るしかないが、専業主婦になった理由を改めて尋ねてみると……。
「働きたくなかったから」(34歳)、「家が気楽で好き」(38歳)と、「子供が小さいうちは一緒にいたい」(36歳)、「自分の時間のため」(34歳)など、積極的に選んだ人がいる一方、「仕事がない」(35歳)、「働くには周りの手助けを得られない」(38歳)と、仕方なくの場合も。
また、「勤めていた会社が精神的にツラかったので」(33歳)、「選んだつもりはないのですが、大した仕事をしていたわけでもなく、コレといった能力もないし、独身のときの仕事に執着もなかったから」(39歳)という人もいて。「仕事と家庭、どちらかといえば……」という消極的選択の結果という人が多数派なのかも。
今ドキ専業主婦の一日
「目が覚めたら起き、何か食べて家事をして、寝て家事をして寝てを繰り返しているうちに夕方」(37歳)、「布団の中から旦那を見送り、10時くらいに起き出し、洗濯などをして『いいとも!』→昼ドラを見る。続いて連ドラの再放送観賞。買い物をして夕飯を作り、旦那の帰りを待ちながらやることがないのでまたテレビ。テレビ漬けの毎日」(35歳)は、ある意味、優雅ではある。が、「家族の用事に振り回され、自分の時間は後回し。休憩時間や休みがはっきりしない」(39歳)と、何だかんだ主婦も忙しいのである。
日々の楽しみといえば、ネットくらいのようで、多くの人が、夫を送り出し、家事を終えて一段落つく午前10時頃、あるいは、昼食後のひとときがネットタイム。その内容も小遣い稼ぎのアンケートの回答やブログの更新、友達のブログの巡回や動画視聴、ネットショッピングとさまざま。
「11時頃起床。1時間ほどパソコンでメールチェックなどをして、12~13時頃に昼食を食べる。その後、15時頃までパソコン。夕食後、深夜0時頃までパソコン」(37歳)、「7時に起床し、ゴミ出しの準備。7時20分に夫が出社し、その後、朝食を食べ、洗顔の後、録りためてあるアニメを見るか、パソコンの前で過ごす。家事はほとんどしない」(30歳)と、ネット依存を思わせる人もいたほど。
こうした、今ドキ専業主婦の日常に、セレブという言葉から想像される華麗さはないけれど、「働いているときよりは、自分の時間を持てる」(37歳)のは確か。それがこのご時世では、とびきりの贅沢に映るのかも。
イラスト/佐藤ワカナ
― 「男の甲斐性」大暴落 今や専業主婦は狭き門!【2】 ―
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