牛丼・ラーメン・コンビニ飯でも健康を手に入れる方法
―[30代[死に至る病]の微妙な兆候]―
仕事もプライベートも何かと忙しい30代。しかし、「忙いから」と健康を疎かにしていると、気がついたときには「すでに時遅し」となりかねない病気にかかってしまうことも。そんな中、食生活で病気を予防する方法とは?
朝食は抜きで、昼食は麺類や丼物を流し込む。間食は菓子パンとコーヒーで、夕食は居酒屋でつまみを軽く食べてシメにラーメン……。サラリーマンの食生活といえばこんなものだが、いかにも塩分や脂肪分の摂りすぎで、近づく生活習慣病の足音に不安を抱いている人も少なくないだろう。
しかし、管理栄養士の伊達友美氏いわく、「現代人は“過剰症”ではなく“失調症”。食生活をガラリと変えなくても、必要な栄養素をきちんとプラスすれば、そう簡単に体調不良にはなりません」
とのこと。では、具体的にはどんな栄養素が不足しているのか?
「まず第一に、お米が足りません。お米はパンやパスタなどの小麦粉類に比べて腹持ちがいいので効率的にエネルギーを補給できますし、アミノ酸や水分が多く、脂肪分も塩分もゼロ。日本人の胃腸に合っているので、積極的に食べる機会を増やしましょう。次に足りないのは果物です。生の果物はビタミンや食物繊維をたっぷり補給できるうえ、ナトリウムを排泄してくれるカリウムも摂れる。つまり、塩分が多めの外食が続いても、果物を食べればチャラになるんです。ぜひ、手軽な駅のジューススタンドなどを活用してほしいですね」
カリウムは野菜や豆、海藻にも多く含まれるそうなので、これらも意識して食べるようにしたい。
「そして最後は、良質の油が足りません。生のお魚やナッツ類に含まれる良質の油は、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす効果があるので、ファストフードや菓子パンで酸化した悪い油を摂りがちな人には特にオススメです」
以上を踏まえて伊達氏が提案する、普段のメニューの改善点は下記のとおり。さぁ、即実践!
◆定番メニューをこう変えろ!
<牛丼>
クエン酸の入った酸っぱいものは糖の吸収を緩やかにする働きがあるので、紅ショウガは多めに。カリウムが豊富な味噌汁も必ずセットで頼むべし
<パスタ>
人間の体をつくるたんぱく質は健康に必須だが、麺類だと不足しがち。肉や魚や卵が載った具だくさんパスタを選び、さらにクエン酸たっぷりのタバスコをかけよう
<ラーメン>
チャーシューや卵をトッピングしてたんぱく質を補給し、スープにはお酢をたらして糖の吸収を緩やかに。とんこつラーメンの場合は紅ショウガや高菜漬けを
<居酒屋>
良質の油が摂れるお刺し身、カリウムが摂れる枝豆や豆腐などを注文。お酒は生搾りのグレープフルーツサワーなどを頼めば、さらにビタミンやカリウムを摂取できる
<コンビニ>
血糖値の急上昇を避けるため、クエン酸も取れる梅おにぎりをチョイス。お菓子を買うなら、比較的糖の吸収が緩やかで良質の油も摂れるナッツ入りチョコレートを
【伊達友美氏】
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士。独自のメソッドで、これまでに4000人以上の減量栄養指導を経験。『夜中にラーメンを食べても太らない技術』(小社刊)など著書多数
― 30代[死に至る病]の微妙な兆候【14】 ―
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