石黒謙吾『これを雑誌にするか!? みたいな発想の妙と、作り手の情熱に感服!』

これを雑誌にするか!? みたいな発想の妙と、作り手の情熱に感服! 選者:石黒謙吾
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’61年生まれ。著述家・分類王。『盲導犬クイールの一生』『2択思考』ほか著書多数。 編集者として『PENTHOUSE』『Hot・Dog PRESS』に携わった とにかく『野球小僧』がダントツにすごい。創刊からずっと読んでるけど、どんどん細かく濃くなってる。投球動作をストップウオッチで測って分解写真とグラフで解説したりといった作り込みも緻密だし、甲子園の名物オジサンにインタビューする視点も的を射てる。自分も雑誌編集者だった身として、この細かい誌面を作る大変さがわかるんですよ。そこにかけるエネルギーにシビれます。また、そういう濃さがあるからこそ、マニアに支持されて10年以上続いてるんだと思う。何しろ編集部が小学生のときから注目してた選手がドラフトにかかったりしてるんですから、ひれ伏しますよ。 『歴史人』は最近出た雑誌だけど、ビジュアルと見立てのセンスがいいんですよ。大奥特集とかやってるんだけど、出世コースが図式化されてたり、「採用までの道のり」「給与と年金」とか、今の時代に見立ててるのが面白い。これも編集者の発想力と気概を感じます。 『ワンダーJAPAN』も、最初に思いついた人がすごいと思う。こういう廃墟や工場の写真集とかは昔からあったけど、それを書籍ではなく定期刊行物でやろうという勇気(笑)。『TOKYO GRAFFITY』も街頭キャッチで一冊作っちゃったのが斬新。しかも、出てくる人たちのコメントが変にいじってなくて、すごくリアルで生っぽい。質問の設定も、わりと普通のことを聞いてていいなあ、と。  あと、真面目な話になるけど、僕、冤罪については常々気になってて。だから、『冤罪File』は存在自体応援したい。こういう雑誌があることで少しでも当局の背筋が伸びればいいし、テレビとか大きいメディアが事件に注目するきっかけになればと思う。なので、頑張ってる人たちへの寄付のつもりで買おうかと(笑)。  こうして並べてみると、どれも「これで一冊雑誌作るか!?」みたいな発想の妙と、作り手の情熱が伝わってきますね。好きなジャンルであれば労力も苦にならないだろうし。「マーケティングで作りました」というものとは違いますよね。  電子と紙と何が違うって、電子は「検索」はできても「俯瞰」はできないということ。雑誌はパラパラ見れば、一瞬で何が詰まっているか視覚的に入ってくる。だから逆に、検索できたほうが便利な情報誌なんかはなくなるんでしょうけど、自分の趣味的な、ツボに刺さるものをパッと見つけるには、紙のほうが速いですよ。(談) 『野球小僧』
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発行/白夜書房。兄弟誌に『高校野球小僧』『中学野球小僧』も。 「これを読むと巷の野球の会話がいかに浅いかというのがわかります(笑)」(石黒氏) 『歴史人』
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発行/KKベストセラーズ。11月号の特集は「大奥の真実」。12月号は「天皇の謎と秘史」。 「これを月刊でやるの、すごい大変だと思う。続いてほしいですね」 『ワンダーJAPAN』
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発行/三才ブックス。「これ、大手だったら会議通らないですよね。 その点、三才ブックスとかは、一人がOKと言えばOKみたいな腰の軽さを感じる」 『TOKYO GRAFFITY』
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発行/グラフィティマガジンズ、発売/KKロングセラーズ。 「やっぱり顔が並んでいるページは『このコ可愛い』って見方に(笑)。そういうとこも楽しいです」 『冤罪File』
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発行/冤罪File編集局、発売/宙出版。 「こういうことを発信していこうというジャーナリスト、 編集者がいることに頭を垂れます。これは良心の雑誌です」 ― この雑誌がすごい! ベスト30【5】 ―
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