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【五輪総括】金7、銀14、銅17の38個。毎日メダル獲ったど!

米満達弘

見事有終の美を飾ってくれた米満。日本レスリング陣は今大会、なんと17コものメダルを獲得した

――金7、銀14、銅17―― ◆ロンドン五輪を振り返って  男子レスリング66キロ級の米満達弘が、大会最終日に「有終の金」を獲得し、日本チームのロンドン五輪の戦いを見事に締めくくった。  期待の男子マラソンでは、3人の中では最も存在感の薄かった(失礼!)中本健太郎が6位入賞を果たし、マラソン・ニッポン復活に期待を抱かせてくれた。  日本が獲得したメダル総数は、金7、銀14、銅17の38個。週末の金メダルラッシュは、17日間の大会期間中、毎日必ず誰かがメダルを獲得した日本選手団を象徴するかのようだった。  日本がオリンピックに初出場した1912年のストックホルム大会から、100周年の節目となった今大会。過去最多のメダル総数を獲得した2004年のアテネ大会(37個)を更新する躍進の大会となり、国別では米国104、中国87、ロシア82、英国65、ドイツ44に次いで、第6位(38個)となった。  コンスタントに好成績を収めた日本チームを牽引したのは、前半は水泳陣。後半はレスリング陣だ。惜しくも金メダルはなかったものの、銀3、銅8を量産した競泳陣は、文句なしで序盤戦の日本チームに希望や元気を注いでくれた。  後半のMVPは、何と言ってもレスリング陣。特に日本女子選手として初めて五輪3連覇を達成した伊調馨と吉田沙保里を筆頭に、小原日登美、最終日の米満達弘の4つの金は、素晴らしかった。  競泳陣(銀3、銅8=11)とレスリング陣(金4、銅2=6)が獲得したメダルの合計は17個。これは日本チームの4割強に相当する好調ぶりだった。  ロンドン東部にある五輪スタジアムでは閉会式が行われ、17日間(サッカーは開会式より2日前に始まったので正式には19日間だった)及んだスポーツの祭典が幕を閉じた。「イギリス音楽のシンフォニー」をテーマに行われた閉会式は、大会スローガンである「Inspire the generation~世代を超えた大会~」に相応しく、世代を超えて親しまれるヒット曲を中心に構成され、選手、関係者、そして大勢のボランティアの労をねぎらった。  最後は2016年の開催地、ブラジル・リオデジャネイロへオリンピック・フラッグの引き渡しが行われ、ブラジル人歌手や俳優が音楽やサンバのダンスで盛り上げ、閉会式を締めくくった。  震災を経験した日本にとっては「初めての五輪」。スポーツが世界に存在する意義。そんなものをそこかしこに感じられた大会だったような気がした。 <取材・文/NANO編集部> 海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当。
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