いい大人の[ロックな人生論]自慢大会【その3】
貯金ゼロック
【持論】自分のカネは自分のもの! 家族には一銭も残す気ナシ
山岡正志さん(仮名・34歳)会社員
「俺、どんなに稼いでも、家族には一銭も残す気ないんで」と強気に語る山岡さん。彼は、現在、土日などの空き時間を利用してロックバンドのギタリストとしても活動中だ。実は先日、8歳年下の嫁と結婚したばかりの所帯持ちだが、現在の貯蓄額はゼロ。さらに、給料はほぼ全額自分のものにしているというTHE自分主義者だ。
「『せっかく俺が稼いだカネなのに、なんで渡さなきゃいけないんだ!』と。基本、家賃と光熱費は払っていますけど、あとは全部自分のもの。だいたいは音楽活動に使っていますね。奥さんは専業主婦で収入はないけど、とりあえず彼女の貯金で食費とかを賄ってるから、しばらくはこれでいいだろうと」
そのあまりにも鬼畜なスタンスを貫く亭主に嫁は呆れたりしないのだろうか。
「文句言われたら、即刻離婚です! 俺がこういう人間だとわかっていて結婚したわけだし、嫌なら別れてもいい。俺は、いつ死んでも後悔しない人生が送りたいだけ。だったら一瞬を大切にしないとダメでしょ? お金もヘタに残して悔いを残すよりは、全部使い切って死にたい。これが俺なりの生きざま」
家庭を持ってもまだなお自分の「一瞬」を優先する様はまさにロック! 巻き込まれた嫁は災難だが。ちなみに「カネは自分で使うもの」というトンがった考えはいつから芽生えたのか。
「昔、勤めていた会社が忙しくて、一度過労で死にそうになって入院したんですよね。そのときに会社の上司に『お前、入院はしてもいいけど、仕事で迷惑かけるなよ』って言われて。そのときに『あぁ、社会ってそういうところなんだな。バカらしいな』、『人生は一度きり。自分のために生きてやる!』って思いが芽生えたんです。会社は金稼ぎのため、それだけ」
蘇生体験から社会に反逆心を抱く気持ちはわかる。が、「男気の貫き方」をはき違えている場合もあるわけで……。
「俺、将来はロックバンドで飯を食うつもり!」と叫ぶ山岡さん。
30歳超えても、それを公言できるのはある意味カッコいい……か?
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