ド底辺高校生の潜在能力は低くない!
―[ド底辺高校 夏休みでバカが大加速]―
「九九ができない」「アルファベットのA~Zを順番に書けない」など、とても高校生とは思えない学力しか持ち合わせていない、ド底辺高校生たち。SPA!では、そんな彼らの実態を紹介してきたが、これをモンスターペアレント問題研究、部活動研究、小学校道徳教材制作などにも携わる成松 哲氏はどう見るのか。
※【ド底辺高校生】の実態はこちら⇒https://nikkan-spa.jp/280881
◆諦めが早く、無気力な高校生たちよ。大志を抱け!
僕の研究テーマに高校文化部の実態調査があるんですけど、いわゆる底辺校ほど無気力な生徒が多いように感じることがあります。
オタクブームもあって漫画研究会や文芸部は最近の人気部活動なんですが、彼らは文化祭用に部誌を作っても、客の呼び込みもせず、黙々とPSPをするばかり。そんな場面によく遭遇します。曰く「ウチの部誌なんて誰も読まないに決まってる」んだそうです。僕は大喜びでもらってるのに(笑)。
また、大会で入賞するほどの腕前ながら「バカだから専門の勉強に専念しなきゃ」と卒業時にあっさり解散する軽音部バンドも多い。底辺校に通う劣等感からか、可能性を試す前に諦めちゃうんですよ。
当然これは子どもだけのせいではない。保護者の無関心や小中学校の指導態勢の問題を指摘する高校の先生は結構います。「学校をサボることや宿題をしないことを咎められず、勉強する意義を教わっていない生徒は進学先が限られ、劣等感を抱く」と。底辺校の生徒も能力自体が劣るわけじゃない。大人が叱ったり褒めたりして自己肯定感を育めば伸びるはずです。
【成松 哲氏】
フリーライター。小誌をはじめ一般誌に寄稿するほか、モンスターペアレント問題研究、部活動研究、小学校道徳教材制作などにも携わる。著書に『凶暴両親』(ソフトバンク新書)など
★ド底辺高校生たちのバカな日常から彼らの生態を探った、SPA!ド底辺シリーズ~高校編が書籍化
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取材・文・撮影/日本底辺教育調査会
― ド底辺高校 夏休みでバカが大加速【8】 ―
『ド底辺高校生図鑑』 おもしろド底辺高校生たちが繰り広げる日常から、今の高校生の生態を探った一冊 |
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