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水鉄砲サバイバル大会に全国100名が参加「すべての鉄砲を水鉄砲に」

水鉄砲大会

8月25日の大会の一コマ

「すべての武器を楽器に」というスローガンを掲げているのは、元参議院議員でミュージシャンの喜納昌吉氏だが、「すべての鉄砲を水鉄砲に」と訴え、水鉄砲で遊びながらの平和運動を展開する人々がいる。今年8月に設立された「一般社団法人 全日本水鉄砲協会」の面々だ。  8月25日には「全日本水鉄砲協会設立記念 水鉄砲サバイバル大会 200名の大合戦in京都」を開催。残念ながら200人は集まらなかったが、全国から約100人が集まり、水鉄砲で遊びつつ、世界平和を祈念したという。はたして大会の模様はどんな感じだったのか。同協会の理事であり、横浜から会場である京都のキャンプ場・友愛の丘に馳せ参じたという末澤寧史氏に話を聞いた。 「イベントは大盛況でしたよ。前半は早撃ちや2対2の対決ゲーム、後半は団体戦のサバイバルゲームが行われました。サバイバルゲームは4チームに分かれたトーナメント戦なんですが、金魚すくいなどで使われる『ポイ』を額に装着して、破けたら負け。敵の大将を仕留めるか、制限時間で生き残りが多かったチームが勝ちになるという単純なルールですね」  末澤氏は2丁の水鉄砲で参加したが、日ごろの運動不足がたたり、開始3分で「戦死」。優勝したチームはバズーカ砲のように強力な水鉄砲や、ペットボトルを装着できる水鉄砲など、こだわりの装備で圧倒的な差を見せつけていたそうだ。 「今回参加したメンバーは関西在住の20~30代男女が中心で、SNSでイベントを知って参戦したという人が多かったです。僕みたいに関東から遠征してきたのは15人ほどでした。いずれは、全国からまんべんなく人が集まるイベントに育てたいですね」  末澤氏によれば、このイベントは全日本水鉄砲協会代表の安西直紀氏(32歳)が、2008年に考案。2010年に京都の公園で関東勢と関西勢の対抗戦をイベントとして行ったのを機に、参加者数が増加。さらに水鉄砲イベントを普及させていこうと、今年8月に友人たちと一般社団法人を立ちあげたという。 「安西氏は『目指すのは、世界の鉄砲を水鉄砲に変えること。地域活性と世界平和です』と志の高い目標を掲げていますね。『今後は太秦映画村や関が原でも開催したい。いつかは北朝鮮の金日成広場や中国の天安門広場、そして紛争地でも実現したい』と言っていましたよ。僕も理事として、頑張って協力していこうと思います」 「真夏の水鉄砲はひんやり気持ちよかった」と語る末澤氏。この活動が今後、どのような展開を見せていくか、要注目だ。<取材・文/織田曜一郎 写真提供/末澤寧史>
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