【脳内麻薬が出るゲーム】ベスト3
脱法ドラッグが社会問題化する現在、薬物を使わず、かつ手軽に「気持ちよくなる方法」を試した
◆そもそも脳内麻薬が出やすいゲーム。なかでもトリップ感が強いタイトルは?
ゲーム中毒に陥った青少年の脳は、麻薬中毒者の脳の状態に似ているという研究結果が、’11年に精神医学専門誌に掲載された。14歳以下の少年少女、154人の脳を撮影して分析したところ、1週間に9時間以上ゲームを遊ぶ子供の脳は、左側の線条体が非常に大きくなっていたという。線条体は脳の中でも快楽に関係する部分で、麻薬中毒に陥ると肥大化することがわかっている。
そこで、「ゲーム漬けの生活を送れば、麻薬中毒者のようにトリップできるはず!」という考えのもと、「オレも気持ちよくなりたい!」と、ライターKが実験してみることに。まずは、ゲームライターのローリング内沢氏にオススメのゲームを聞いた。
「イチオシは、シューティングゲームの『Rez』ですね。このゲームは光と音、振動がうまくリンクしていて、弾を撃って、敵を倒すと、そのときの音がBGMとリンクして心地いいんです」
また、疾走感のあるレースゲームもトリップしやすいらしい。
「アドレナリンが出ているなと実感できたのが『ワイプアウト』。とにかくスピード感がすごいし、初期作品の曲はケミカル・ブラザーズらが担当し、テクノミュージック全開でかっこいいです」
さらに、『虫姫さま』のように、画面全体が敵の弾で埋め尽くされる“弾幕系シューティングゲーム”も、「弾をギリギリで避ける爽快感からトリップしやすい」そうだ。
これら3本の中から、今回は内沢氏が強く推薦した『Rez』をチョイス。プレイしてまず驚いたのが、映像と音の美しさ。10年以上前のタイトルと思えないほどスタイリッシュで、古臭さを感じない。ゲームの難易度もちょうどよく、サクサクとプレイできた。
そして、大きな変化が訪れたのは、ある程度操作に慣れた5日目のこと。仕事終わりに始めてみたところ、疲れで余計な力が入らなかったのがよかったのか、ゲームにスーッと引き込まれていく感覚を体験。BGMが頭の中でリフレインされ、美しい光の効果もあいまって、恍惚状態になった。『Rez』、おそるべし!
<内沢氏オススメのトリップゲーム>
『Rez』
内沢氏は、「同じリズムを繰り返し聴くからトリップしやすい」とも。’01年にプレイステーション2とドリームキャストで発売。現在は、Xbox360で、ダウンロード版を購入することもできる
『ワイプアウト』
コースを駆け抜ける疾走感と、壁に当たらずに走り抜けられたときの陶酔感からトリップできる。なお、今年の1月、最新作『ワイプアウト 2048』が、プレイステーションヴィータで登場した
『虫姫さま』
一見回避不可能な攻撃を、1ドット単位で避けることで、トリップしていく。難易度は高いが、達成感はひとしおだ。最新作『虫姫さま ふたり ブラックレーベル』は、iPnoneで配信されている
【ローリング内沢氏】
ゲーム情報誌の編集を経て、フリーライターへ。ゲーム全般への造詣が深く、クラブミュージックの趣味が高じてDJとしても活躍中
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