脱法ドラッグが社会問題化する現在、薬物を使わず、かつ手軽に「気持ちよくなる方法」を試した ◆自由自在に夢を操れたら気持ちいいと思いませんか？ 　自分の意思だけでは、どうにもままならない現実世界。でも、夢なら思いどおりになるのでは。訓練の末、「自分の好きな夢を見られるようになった」と語るのは、会社員の渡辺トモヒロ氏。 「一時期無職でとても暇な時期があって、寝てばかりいたんです。そのときに『自由自在に夢を見られたら気持ちいいんじゃないか？』と思って、訓練を始めました。まずやったのは、『妄想しながら眠る』こと。妄想は夢に繫がりやすいので、好きな夢が見やすくなるんです。あと、夢の中で『これは夢だ』と自覚すること。これを『明晰夢』と言いますが、明晰夢では意思が持てて、好きな行動ができる。感覚的には『すごく眠いのに寝てないときのナチュラルハイな心地良さ』に近い。この感覚、セックスよりずっといいんですよ！」 　だが、夢の中で「これは夢だ」と気づくのは難しい。そのためには、いくつかのポイントがある。 「まずは夢の中の『矛盾点』をつくこと。夢の中で走っているときに『こんなに足が速いわけない』と気づいたり、普段使ってる携帯の所在を確認して、なければ『夢だ』と自覚する。要は、夢と現実を分けるスイッチがあるといいんですね。あとは、夢の中で夢だと気づいても意識しない。気にすると覚醒して目が覚めてしまうので、自分が夢の中にいると自覚しても、驚かずに事態を受け入れましょう」 　そこで、本特集の紅一点であるライターFが実践！　まずは寝る前に「大好きな向井理と付き合う」と想像しながら、布団に入る。楽しいが、朝起きても肝心の夢の内容を全然覚えられない！　まずい。 「夢日記を書くと明晰夢を見やすくなる」という渡辺氏の助言に従い、毎日夢日記を書いてみる。すると、1週間後、夢の内容を起床後も覚えていられるように！　だが、肝心の内容は「道を歩く」「旅行に行く」など、退屈なものばかり。向井理の登場は、ない。 　だが、11日目、奇跡が起こる。突然夢の中で、向井理に「仕事が最優先でよければ付き合う？」と告白され、即OK！　想像を絶する高揚感に包まれつつ、目が覚める。だが、それで気が緩んだのか、以来、向井理の降臨は途絶えた……。一応、実験は成功だが、一度あの「見たい夢を見る」高揚感を味わうと、もっとリアルな夢が欲しくなる。今後はより真剣に明晰夢に励みたい。そう思った。 ＜明晰夢を見るポイント＞ ・好きな「妄想」をしながら眠りに入る ・夢の矛盾に気がつけるように、なにか「スイッチ」を用意する ・夢の中で「これは夢だ」とわかっても、意識しない 【渡辺トモヒロ氏】 会社員。ライター。お気に入りの妄想は「美幼女と2人で平安時代にタイムスリップ」「キン肉マンの理想のゴールデンマッチ」だとか イラスト／テラムラリョウ ― 1週間で最高にHAPPY！合法的に脳内麻薬を出す技術【5】 ―