雑学

脳はけっこう簡単に気持ちよくなる!

◆脳はけっこう簡単に気持ちよくなる

脳内麻薬 脱法ドラッグが社会問題化する現在、薬物を使わず、かつ手軽に「気持ちよくなる方法」はないものか? そこで、記者たちに体を張った“人体実験”を行ってもらったのだが、i-doser(※)にせよ、催眠にせよ体験した人のすべてが気持ちよくなるわけではないとわかった。

⇒実験の模様はこちら
http://nikkan-spa.jp/293362


(※韓国で取り締まられた「聴く麻薬」。’09年頃に韓国に上陸するや、青少年を中心に大ブームとなった「i-doser」。あまりの流行ぶりに、韓国政府はファイルの削除や「聴くドラッグ」など関連するキーワードの検索禁止など、徹底した取り締まりを実施。安全性が確認されるまでネットで流通できないようにした)

 だがそもそも、脳にとって気持ちいいとはどういうことなのか。脳科学者の篠原菊紀氏はこう語る。

「いわゆる『快』という状態は、ある刺激を受けたときに脳の側坐核でドーパミンが出るかどうかに左右されます」

 しかも、この側坐核は暗示にかかりやすいことが知られているという。

「例えば、本当は効果がない偽薬を用意して、相手にこう尋ねるんです。『これから注射しますが、この薬を飲めば痛みが和らぐので大丈夫です。ところで、どのくらい痛みが減ると思いますか?』と。それで相手が『6割くらい』と答えたとしましょう。すると、自己申告したとおりに痛みを感じなくなるんです。脳をスキャンすると、自己申告の度合いと、ドーパミンの放出量がほぼシンクロしていました。つまり、ドーパミンの放出はある程度、暗示でコントロールできるんです」(篠原氏)

 結局、今回紹介した方法で気持ちよさを感じるには、自分がまず「○○で気持ちよくなれる」と思い込むことが近道。“鰯の頭も信心から”なのだ。

 しかし、安易に試すのは危険。「特に思春期は側坐核の活動が高まりやすく、依存しやすい」と篠原氏は警鐘を鳴らす。i-doserが韓国で規制されたのも、青少年に広まりすぎたからだったことを思い出してもらいたい。

 もちろん、大人はいくらやっても大丈夫ではない。今回試したメンバーのなかには、仕事に支障をきたしたり、一日中ダルさが消えなかった者もいる。というか、記者がそうだ。やっぱり、脳内だけで手軽に気持ちよくなるなんてうまい話には、ある程度リスクが伴うようだ。

取材・文/小山田裕哉 黒田知道 柴崎卓郎 藤村はるな 企画協力/ウエノミツアキ
撮影/難波雄史・山川修一(本誌) イラスト/テラムラリョウ
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