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人気通貨・豪ドル上昇再開の「ヒント」とは?

 FRB(米連邦準備制度理事会)がQE(量的緩和政策)を決めると、さらに溢れた資金がシフトするとの思惑から、特にコモディティ相場は一段落となった。たださすがに、QE決定前からそれを織り込むように大幅高になっていた相場は一息つくことも必要だったようで、間もなく急反落となった。すると、日本の投資家に人気が高く、代表的な「資源国通貨」である豪ドルも同じような動きになったのである――。

◆QE2相場とQE3相場の類似性

吉田 恒

吉田 恒氏

 これは、FRBがQE3を決めた9月13日以降のコモディティ相場と「資源国通貨」豪ドルについて説明したのではありません。そうではなくて、2010年11月、QE2が決定された後の動きを説明したのです。

 ただ、それを最近のQE3後の動きと誤解した人もいるかもしれません。それもある意味では当然で、QE3後のコモディティ相場と豪ドルの動きは、QE2後の動きとこれまでのところよく似ているからです。

 <資料1>は、コモディティ相場の総合指数であるCRB指数と豪ドルの対米ドル相場のグラフを重ねたものです。このように、さすがコモディティ相場と代表的な資源国通貨である豪ドルは基本的に同じように動くことがわかるでしょう。そして両者は、2010年11月QE2前後にともに数か月にわたり一段高となったわけです。

⇒<資料1>はコチラ
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=297993


豪ドル

資料1

 ただ細かく見ると、QE2決定直後に、両者は比較的大きな反落場面がありました。当時CRB指数は319ポイントから一週間あまりで295ポイントまで最大で7%程度の反落となり、それに連動する形で豪ドルも反落したのでした。

 ただそれも、後から見ると、QE2決定前から上げてきた分の「一休み」に過ぎなかったようです。再び上昇相場が始まると、CRB指数は370ポイントまで一段高となり、それに連動する形で豪ドルも対米ドルで1.1ドルの大台に向かったのでした。結局、量的緩和、QE政策に伴う代表的な大相場は、コモディティと資源国通貨の大幅高だったわけです。

◆QE後の資源国通貨大幅高は再現するのか!?

 さて、<資料2>は最近のCRB指数と豪ドルのチャートです。9月13日のQE3決定直後にCRB指数は320ポイントを記録したものの、その後は先週末にかけて300ポイント割れ近くまで反落しました。ただ、QE決定後間もなく上げ相場一服で比較的大きな反落に向かった動きは、上述のようにQE2後と基本は同じということになります。

⇒<資料2>はコチラ
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=297996


豪ドル

資料2

 そして、この先もQE2後の動きと似たような展開が続くなら、CRB指数は間もなく一段高へ向かう動きが再開し、それと連動性の高い「資源国通貨」豪ドルも上昇再開となる、そんな一つの転換点にあるかもしれないわけですが、果たしてどうでしょうか?
 
【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など

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