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Windows8発売で恩恵を受ける株

マイクロソフトの次期主力OS「Windows8」。かつては、Windowsの最新版が登場するとなると、量販店店頭には長打の列ができ賑わったのはもちろん、IT関連銘柄が上昇するなどマーケットに大きな影響を与えていたが、果たして今回はどうなのか? 考察してみた!

◆王者マイクロソフトの最新OSがマーケットに与える影響は?

 累計販売本数6億本を突破した「Windows7」が登場したのが’09年の10月22日。この史上もっとも売れたOSの登場から3年を経て、マイクロソフト社の新OS「Windows8」がまもなく発売される。

 今年4月時点での世界のパソコンOSシェアランキングで、Windows7はトップの47.58%。2位は2世代前のWindows XPで31.79%、3位は1世代前の「Windows Vista」で8.92%(StatCounter調べ)。このように個人はもちろん膨大な法人ユーザーが使っているOSの最新版登場を、マーケットはどう見ているのか?

◆王者から挑戦者になったマイクロソフト

櫻井英明氏

櫻井英明氏

「Windows7が登場するとき、マーケットが先走って盛り上がり関連銘柄に買いが入ったものの、相場の上昇が続かず失敗した経験がある。そのトラウマがあるので、個別はともかくマーケット全体で見れば、今回はいたって静かです」とは、『兜町カタリスト』編集長の櫻井英明氏。「新OSの登場に飛びつくのは新しいもの好きの個人ユーザーで、メインの法人ユーザーは、安定的に使用できるのかを判断してから導入に踏み切るため、登場から最低1年は様子見。実際問題、企業では最近になってXPから7に入れ替えているところもあるほど。それでも電子部品関連株には好影響でしょうが、ソニーや東芝などの電機株への影響は軽微だと思います」と続ける。

「先日、マイクロソフトの時価総額をグーグルが抜いたという報道がありましたが、スマホやタブレット端末など、我々が使う端末が多様化してきたことで、OS=マイクロソフトという時代ではなくなっているとも言えます」(櫻井氏)

 ここでWindows8について、簡単に説明しよう。今回の新OSの特徴はタッチ操作に対応したこと。スマホやタブレット端末で、液晶をタッチしたりスクロールして操作できる。液晶がタッチ操作に対応していない従来のパソコンでも、マウスやキーボードで操作できる。要するに、Windows8は1台でパソコン、スマホ、タブレット端末に対応したOSということになる。

小川佳紀氏

小川佳紀氏

「そのため、マーケットはWindows8の登場で2強状態のタブレット市場が、今後三つ巴の戦いになるかどうかに注目が集まっています」とは、アナリストの小川佳紀氏。「米IDCの調査によれば、今年のタブレットのOS別のシェアは、アップルのiOSが62.5%でトップ、2位がグーグルのアンドロイドで36.5%。要するに、この2社でマーケットの99%を占めているわけですが、ここにマイクロソフトがタブレット対応したWindows8で新たに参入し、2強の牙城を崩せるのかということです」。

 パソコン市場でトップシェアを誇る王者のマイクロソフトが、今度はタブレット端末市場で挑戦者としてどう戦うのか? そういった見方もあるわけだ。

 では、そんなWindows8登場で、恩恵を受ける株、受けない株にはどんなものがあるのだろうか?

【後編】に続く⇒Windows8発売で「風が吹けば桶屋が」的に儲かる株
http://nikkan-spa.jp/312436


【櫻井英明氏】
ストックウェザー『兜町カタリスト』編集長。日興證券、ネット証券、『株式新聞Weekly』編集長を経て’08年7月から現職

【小川佳紀氏】
フィスコ株式リサーチ部アナリスト。中堅証券会社を経て現職。中小型株や新興市場株の分析から、為替相場まで幅広く担当する

― Windows8発売で恩恵を受ける株受けない株【1】 ―





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