人事のプロが語る新人OL対処術

人事のプロが語る新人OL対処術

せめて感じのイイ先輩と思われたい

 さて、実際にオトせなかったとしても、せめて「感じのイイ上司・先輩」として彼女たちと仲良くなりたいところ。はたして、職場で彼女たちとどう接するべきなのか。人材コンサルタントである嶋津良智氏は、今年の新入社員OLたちの扱い方についてこう語る。

「彼女たちは現在の30~40代以上の人間と違って、いくら不況とはいえ、物心がついたときからケータイもPCもあった豊かな時代を生きてきた人たちです。だから、キャリアを積んでカネをガンガン稼ぎたいという経済的理由よりは、『自分の仕事はこういう意義があるんだ』『自分はこの仕事に本当に合っているのか』などと社会的理由を求めるようになった。以前は、『部下は黙って上司に言われたことをやれ』という風潮がありましたが、今のコたちにスムーズに仕事をさせるには『あなたの仕事はこういう社会的意義がある』と納得させる理由づけが必要になってくるわけです」

 こちらがわざわざ説明するとは、一見、上司が部下に迎合しているようにも見える。だが、前出の阿部真大氏は「なにより、彼女たちとは価値観が違うという大前提を忘れないでください」と念を押す。「『自分に合った仕事をしたい』というのは、ゆとり世代のワガママのようにも見えます。でも、それは彼女たちが『個性に合わせて業務を配分したほうが効率的である』と冷静に考えている結果にすぎない。だからこそ、それぞれの性格や個性を分析し、考慮した上で『あなたにはこういう仕事が向いているかもしれない』などと提案するのが好印象でしょうね」

 別に迎合しているわけではなく、「誰もが納得する最も賢いマネジメントを行っている」と合理的に考えれば腹も立たないし、彼女たちも喜ぶ。ヘタなプライドさえ捨てられれば、むしろ一石二鳥の案だと言えるはず。それでは、普通に先輩として、うまく彼らを懐柔する術はあるのだろうか。

「彼らは多様化した社会を生き抜くため、周囲の空気を読むので、『人の話をしっかり聞く』のは大前提。相手が一生懸命話を聞いていたからといって『俺のことを気に入ってるのかな?』と思い込むのは早計です。また、体育会系の文化がある会社は、無理に新人を従わせるのではなく、これを機に無意味なルールではないか振り返ってみるべき」とは前出の阿部氏。

 彼女たちの価値観の視点で知っておけば、円滑な仕事関係を築けるはず。うまくすればプライベートでも仲良くなれるかも?

嶋津良智氏

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リーダーズアカデミー学長。
日本のリーダー教育「上司学」の第一人者でもある。
著書に『怒らない技術』、『女性部下をうまく動かす上司力』など多数ある


― 2011年 新人OLを簡単にオトす技術【10】 ―




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