ディーゼル車好きにとって2013年は「お預け」の年!?
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
今回で7回目を数える、自動車ライターの清水草一×渡辺敏史両氏による恒例の新春自動車放談。愛すべきクルマバカの2人が2012年の自動車業界を振り返りつつ、2013年を大胆予測!
――過去2回の反省から始めましょう。2011年は日産リーフがバカ売れして「電費時代の到来」を予測。2012年は世界一の低燃費車トヨタ・アクアに行列ができ、エコカー減税の延長とエコカー補助金の復活で世の中エコカー祭り。首都高には燃費アタッカーが大挙押し寄せ、ルーレット族ならぬ「燃費族が出現」すると予測しました。
渡辺:我々の予想はことごとく外れてますね。
清水:リーフは失速して電費時代は全然来なかったし、燃費族も来ず。
渡辺:ただ、燃費族は来なかったですけど、間違いなく燃費のいいクルマしか売れないという状況にはなってる。
清水:個人的にはアクアを買って、燃費族のポールポジションについたわけなんだけど、走り始めたらめんどくさくなっちゃった。燃費トップのクルマのわりにはこんなもんかなって。
渡辺:それは安直にカネで新車のアクアを手に入れたからですよ。
清水:中古の初代プリウスを40万円で手に入れたときには燃費アタックに燃えたんだけど、あれは初代でハンディがあったからかもしれないね。
――2012年のもうひとつの予測「ディーゼル元年宣言」は見事的中しました。
渡辺:大当たりでしたね。CX-5に続いてアテンザも出ましたし、BMWの新型3シリーズにもディーゼルがラインアップされて思わぬ援護射撃をした。
清水:ディーゼルは予想以上の大当たりだったね。クルママニアだけじゃなく、普通の人々が群がるように買っている。これは驚きだよ。
渡辺:上北沢(東京・世田谷区)のマツダディーラーでは、CX-5の9割がディーゼルらしいですよ。
清水:全国平均が8割だから、東京のほうが反応がいいってことだよね。
渡辺:東京には軽油を売ってないGSもあって、四六時中給油できるわけじゃないのに。
清水:俺ももはや欲望の対象はディーゼルだけだからね。
渡辺:でも、2013年は出ないかもしれないですよ。
清水:出ないの? せっかくディーゼルに勃ってるのに。
渡辺:入れさせてもらえないんですよ(笑)。
清水:結局、マツダとBMWだけ?
渡辺:もしかしたらホンダが出すかもしれない。
清水:ホンダには積むクルマがないよね。
渡辺:ディーゼルに勃起している人は、アテンザで一年射精を我慢しながら年の瀬まで引っ張るしかないですよ。
清水:出すときは思い切り出したいのに、2013年はお預けなのね。
⇒【後編】「発表!私のカー・オブ・ザ・イヤー2012」 はコチラ https://nikkan-spa.jp/358172
⇒【2013年 新車スケジュール予想】 https://nikkan-spa.jp/358171
― 新春自動車放談 バブリーな日本を、取り戻す!【1】 ― ―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
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