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自動運転に必要なのは信頼性だけではない! 運転弱者のための自動運転考察

 最近は、ウィンカーを操作すると自動で車線変更してくれるクルマも出てますが、自分でやったほうがカンタンなので正直いらんです。一方、日産やボルボなどはACCをセットすると、速度を保ちつつ、車線を認識すればハンドルをそれなりに自動で切り、同一車線内で走り続けようと努めます。この半自動運転はそれなりに便利ですが、スイッチONまでがまだ面倒なんです。

自動運転機能搭載車

左:ボルボ「インテリセーフ」搭載のV90クロスカントリー 右:日産「プロパイロット」搭載の新型エクストレイル

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

信頼性も大事だけど使い勝手も考えて!


 日経新聞には連日「自動運転実現へ向けて云々」と言った記事が躍っておりますが、それ書いてる記者さんは、自分で自動運転のスイッチをONにしたことがあるのかな? 意外と難しいしコワイんですよ~、という問題提起をしておる当欄であります。

 詳しい人が隣で手取り足取り指導してくれりゃ別だけど、老人や女性がいきなり自力で使いこなすのはまずムリ! つまり自動運転はまだ絵に描いたモチ! カーマニアにしか使えません!

 ただ、改善の兆候は表れている。「もっと使いやすくしなきゃ」と試みるメーカーが現れているのだ。国産車では日産が、輸入車ではボルボがその筆頭だ。

 そこで今回は、日産「プロパイロット」搭載の新型エクストレイルと、ボルボ「インテリセーフ」搭載のV90クロスカントリーで、自動運転の使い勝手を比べてみました。

 その前に、現状の自動運転の操作をおさらいするとですね、アダプティブ・クルーズ・コントロール(略してACC)という、前車追従機能付きクルーズコントロールの操作系の延長上にあります。

 一般的な手順は、

1 ACCをONにする
2 車速をセットする

 基本的にはこれだけ。でもこれが意外と難しい。慣れりゃカンタンだけど、スイッチがいっぱいあってわかりづらいから。例えばレバー式のアウディの場合、以下の通りです。

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1385737

アウディの操作系

古典的なクルーズコントロールスイッチの形態がそのまま残るレバー型。レバー型はスイッチの文字が見えづらいうえに操作が複雑で、使いこなすにはかなりの習熟&半ブラインドタッチが必要。

 ON/OFF/SET/CAN/RES/SPEED+/SPEED-/DISTANCE+/DISTANCE-/LIM

 合計10個! 多すぎるので一つの操作で2個兼用してる部分もあるが、初めてだと意味もよくわかんないし、運転中スイッチをじーっと見つめて考えるわけにもいかず、指導員がいないと最初の一歩が踏み出せない、ということになりやすい。

 で、日産がやったのは、最初のONスイッチを、青く目立たせることだった。これだけでもかなりありがたい。ただその次は、相変わらず「SET」を押さねばならず、いったん解除後に復帰するときは「RES」を押さねばなりません。RESとはリジューム(復帰)のこと。このRES表示、国際的な合意があるのかないのか、ほとんどのメーカーが採用しているが、日本人には何のことやらサッパリです。

日産の操作系

まずは青い「PILOT」ボタンを押してACCをON。続いて中央下のSETボタンで車速セット完了。カメラが車線を認識している間は、ハンドル操作もアシストするが、それほどアテにはならない。

 それを打ち破ったのがボルボだ。別に日本人のためではないが、自動運転のスイッチからアルファベットを排除し、すべて絵文字にした! ON/OFFのスイッチも廃し、真ん中のメーターマークを押せばいきなりSET完了! 画期的じゃん!

ボルボの操作系

中央のメーターマークを押せば、それだけでACCがON! 上の渦巻マークが「復帰」。+は速度アップ、-はダウン。右上が車間距離詰め、右下は開け。ハンドル操作も自動にするには矢印ボタンを押す。

 ただ、そこから車線維持のハンドルアシストをONにするには、矢印を押さないとダメ。矢印を押すとハンドルが(半)自動になるのって、イマジネーション湧かないな~。ここも絵文字にしてくれりゃよかったのに。惜しい!

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自動運転の性能は…?

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