更新日:2013年03月28日 17:23
エンタメ

ポスト・キンタロー。は、オペラ歌手出身の女ものまね芸人

山口知香

山口知香。現役高校講師、帰国子女、音楽エリートといった異色の経歴

昨年、日刊SPA!にて報じた「フリー参加のものまね大会、優勝賞金は100万円!」(※)。応募総数341名の中から、初代グランプリに輝いたのは、前田敦子のものまねで、最近メディアへの露出もとみに増えているキンタロー。彼女のキレのあるパフォーマンスが、大学時代の競技ダンス部で培われたことからもわかるとおり、ものまねの世界では、実力派の若手女芸人が百花撩乱といった状態だ。では、キンタロー。に続く実力派は? 金の卵を探しに、取材陣は再び『そっくり館キサラ』へと向かった。 ※詳細はコチラ
⇒https://nikkan-spa.jp/242625
 この日の出演者の中で、ひときわ異彩を放っていたのが31歳の大型新人・山口知香。ディズニーからMISIAまで、卓越した歌唱力で本格的ものまねを披露する。そして山口は、ものまね芸人とは別の顔も持っている。普段は高校の非常勤講師として教鞭を執っているのだ。 「高校では週に2~3回、音楽を教えています。生徒も私がお笑いやっているのは知っていて、応援してくれていますね(笑)。私は声楽出身なので授業では腹式呼吸を教えたりするんですけど、そういのって口で教えるより真似して伝えるほうが早いんですよ。“浜崎あゆみってこういう歌い方するじゃん?”“オペラ歌手ってこんな感じだよね”とか。そういうとき、ものまねの経験が活きているなって実感するかも(笑)」  しかし、なぜ教師という安定した職業がありながら、お笑いの世界に飛び込んだのか? それは、山口の歩んできた生い立ちによるところが大きい。父の仕事の関係で小6からルーマニアに移住、そして中3でフランスのアルザス成城学園へ編入。日本帰国後は音楽一筋で、東邦音楽第二高等学校(声楽科)、同大学、同大学院を卒業。正真正銘、帰国子女の音楽エリートなのだ。 「当時はオペラ歌手を目指していて、ウイーンやアメリカにも留学しました。いいところまでいったんですけどね……。オペラってすごく狭き門なんですよ。“あと何年かすれば入れる”ってイタリア歌劇団の人にも言われたけど、それまで待っていられなかった。で、最終的には教師だったら食べられるかなと思って今の道に進みました」 ⇒【写真】山口知香、卓越した歌唱力で本格的ものまね
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=411209
 しかし、彼女にはもうひとつ夢があった。アイドル歌手になりたいという夢だ。オペラと同時にモーニング娘。も大好きだった山口は、オーディション番組を観て一念発起するも、自分の顔を鏡で見て落ち込む日々。結局、書類も出さずに終わった。だが順調に教師としての階段を登る中、歌手になりたいという想いが再びむくむくと浮かび上がってくる。 「結局、そっちの夢は諦められなかったということですかね。でも、私以外にもものまね芸人さんはいろんなキャリアの方がいますよ。そういう芸人さんのバックボーンを知れば、もっとステージが楽しめるかもしれない。ステージは最高に楽しいですよ。テレビやネット動画もいいけど、やっぱり生だと全然違いますから。音圧もすごい迫力だし、アクシデント性もあるし、衣装や照明も華やかだし……ぜひ一度、お店に遊びにきてほしいですね!」  話題のキンタロー。とは、同い年でプライベートでも大の仲良し。その活躍を見て、悔しく思うと同時に「自分にもチャンスがあるんだなと目が覚めた」と語る山口。異色の女ものまね芸人の活躍に注目したい。<取材・文/日刊SPA!取材班> ●「そっくり館キサラ」 http://www.kojima-kikaku.co.jp/ 電話:03-3341-0213 営業:第1部(18:00~20:30)、第2部(21:00~23:00)
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