【東京の迷宮化する駅】乗り換えの不便さNo.1は?
村上春樹の新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の主人公・多崎つくるは、子供の頃から“駅鉄”(鉄道マニアの一ジャンル)で、念願かなって駅を設計する仕事に就いている。巨大な東京駅や新宿駅の構内にじっと座って、行き交う人々を眺めるシーンも出てくる。さすが村上春樹というべきか、実際に今、東京圏のターミナル駅は、巨大な迷宮と化している。まるで人生がそうであるかのように。東急東横線渋谷駅が移転したり、小田急線下北沢駅が地下化したり、吉祥寺駅が大改装中だったりで、東京人でも駅でウロウロ迷ってしまうのだ。
ではここで質問です。以下のうち、もっとも乗り換えに時間がかかるのはどれで、何分かかるでしょうか?
【1】渋谷駅・東急東横線→JR埼京線
【2】東京駅・JR中央線→JR京葉線
【3】下北沢駅・京王井の頭線→小田急線
【4】新宿駅・京王新線→西武新宿線
【5】池袋駅・副都心線→西武池袋線
【6】吉祥寺駅・京王井の頭線→JR中央線
多崎つくる君ならすぐわかるかな?
4/16発売の週刊SPA!「東京[迷路駅]攻略ガイド」では、上記の6つを案内表示に従って歩いて計測してみた。そして、もっとも時間がかかったのは【4】。なんと17分34秒もかかったのだ!(歩く速さや混雑状況で変わるので、あくまで記者個人の計測)
これはもはや乗り換えというより、別の駅でしょう。もともと西武新宿線(当時の西武村山線)は高田馬場が終着駅だったが、新宿まで延伸されたのが1952年。仮駅として西武新宿駅をつくって営業をスタート、そのうちJR新宿駅の駅ビル2Fに乗り入れる予定だった。ところが諸般の事情で乗り入れ計画が中止に。その結果、60年たった今でも、仮駅の場所に西武新宿駅があるわけだ。
上であげた6つの駅の迷宮ルポと、どこをどう辿れば効率的に乗り換えられるかの裏技は、本誌をご覧ください。 <文/週刊SPA!編集部>
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹の最新作 |
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