「孤独なグルメ」に酔えるのは、ぼっちならでは
―[「ぼっち」休日動態調査]―
お一人様専門店も登場し、世は「一人客」に対し、受け入れ態勢を整えつつある。半面、仲間と過ごす人を“リア充”と呼び、一人でいることを“ぼっち”と自虐する層も増えている。果たして、「ぼっち」での行動はどこまで許容され、どこで屈辱を感じるのか。孤独感が浮き彫りになる休日に絞って、「ぼっち」の「OK/屈辱」の分水嶺を探った!
<飲食編>「孤独なグルメ」に酔えるのもぼっちの特権
ぼっちにとって、しばしば敷居が高いと言われる飲食店だが、本調査の結果はむしろ肯定的な声が多かった。
「チェーン店ではなく、こぢんまりとした個人店なら一人焼き肉も浮くことはない。『ハラミだけ大量注文』、『デザートからスタート』と偏っても文句を言われません」(31歳・男性)
「1時間待ちの人気の回転寿司には一人で行くと決めている。待っている間の話題などの気遣いをしないで済むのが楽」(30歳・男性)
ただこれも、イベント性が強い店などは敷居が高くなる。
「監獄レストランやお化け屋敷居酒屋など、テーマ性が強い店は辛い。『あの人、一人で来てる』とカップルに言われて泣いて帰ったのは苦い思い出」(28歳・男性)
「代官山のカフェは完全に場違い。全身を値踏みされるような視線に心がズタズタに」(36歳・男性)
とはいえ、この手の店は、往々にして味などたいしたことはない。純粋に食を追求するのであれば、一人であることは決してビハインドではないのである。
取材・文/青山由佳
― 「ぼっち」休日動態調査【6】 ―
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