雑学

マンガ解説者・南信長氏おすすめの“食マンガ”ベスト5

 最近ますます隆盛の食マンガ。ドラマ化されて話題の『孤独のグルメ』(作/久住昌之・画/谷口ジロー)や『たべるダケ』(高田サンコ)をはじめとして、多種多様な作品が次から次へと登場している。

南信長『マンガの食卓』(NTT出版/税込1680円)

 そんな広がり続ける食マンガの世界を一望できるガイド本が刊行された。タイトルは『マンガの食卓』(NTT出版)、著者はマンガ解説者・南信長氏。いわゆるグルメマンガの歴史やジャンルの広がり、注目すべき作品の解説はもちろん、心に残る“トラウマ料理”やマンガにおける食事シーンの果たす役割など、「食」をキーワードにマンガを斬る“おいしいマンガガイド”である。

「『ギャートルズ』のマンモスの肉とか、『オバケのQ太郎』の小池さんのラーメンとか、マンガの中の食べ物がやたらうまそうに見えることってありますよね。個人的には『男おいどん』に出てきた<タテだかヨコだかわからんビフテキ>がすごく印象に残っています。そういうマンガの中の食のシーンにスポットを当てて、なぜうまそうに見えるのか、漫画家たちはどのように食を描いてきたか、といったことを考察、解説してみました。本書を読んで、“このマンガの料理が食べたい、このマンガが読みたい”と思っていただければうれしいです」とは南氏の弁。

 そこで南氏に、この秋おすすめの[最新食マンガ・ベスト5]を挙げてもらった。

「うまそうということでは、新久千映『ワカコ酒』がかなりキテます。酒好き女子が一人で飲み屋に入って、酒と肴を心のままに楽しむという、女版『孤独のグルメ』(ただし酒あり)みたいな作品。出てくる酒と料理の描写、それを飲んで食って『ぷしゅー』と息を吐く、ちょっと瞳孔開いた感じの主人公の表情が最高です」

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新久千映『ワカコ酒』(1巻・徳間書店/税込590円)

 続いては、高瀬志帆『おとりよせ王子 飯田好実』

「お取り寄せ大好きな草食系男子が主人公。実在のお取り寄せメニューが登場して、それを食べる主人公の多幸感あふれる一人芝居にグッときます。感想をすぐツイッターに書き込んだり、ネットスラング満載なのも今風。空腹時に読むと、思わずネットで検索してポチッとしたくなるので危険です(笑)」

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高瀬志帆『お取り寄せ王子 飯田好実』(1~3巻・徳間書店/税込590円)

 B級グルメマンガの巨匠・土山しげるの最新作にも要注目。

「映画化もされた前作『極道めし』は、刑務所の中で囚人たちが“旨いモノ話”で勝負するという画期的作品でしたが、最新作『闘飯』はさらにその上をいく。空の器で食べるふりをして、どっちがうまそうに見えるかを競うというエア食バトル。グルメマンガの形式としては、ある意味、究極と言えるでしょう」

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土山しげる『闘飯』(1巻・双葉社/税込630円)

 残る2つは、かなり異色の作品が選ばれた。まずは、おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』

「タイトルどおり目玉焼きの黄身をいつつぶすか、とんかつの付け合わせのキャベツをどのタイミングでどんなふうに食べるか……など、味よりも食べ方にこだわったハードボイルド・グルメギャグ。食べ物に関する常識が人によっていかに違うかを痛感させられます」

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おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』(1巻・エンターブレイン/651円)

 そして最後は、施川ユウキ『鬱ごはん』

「一人暮らしの就職浪人男子の残念な食卓を描いたもので、ウダウダと自意識過剰なネガティブ思考をめぐらせながらの一人飯は全然おいしそうじゃない。食欲をそそらないグルメマンガという珍しい作品。それでいて、一人暮らし経験のある男子なら共感せざるをえない妙なオーラを放っているから侮れません」

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施川ユウキ『鬱ごはん』(1巻・秋田書店/税込580円)

 おいしそうなグルメマンガに食欲をそそられ、つい食べすぎたあとのシメに読むにはちょうどいいかも!? <取材・文/日刊SPA!取材班>

マンガの食卓

腹減り注意!




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