軽自動車税増税は超小型車普及への布石!?

各社が燃費や室内の広さを競った結果、“弱いモノ”と言えなくなってしまった軽自動車は、ハイブリッドカーとともに、わが国の新車販売を支えている。そんな軽自動車の増税に自動車業界は不満タラタラだが、増税のタイミングで一般販売が始まるのがパーソナルモビリティと呼ばれる超小型車だ。自動二輪車と軽自動車の間の新規格の税金はどうなるのか?

西村直人=文 Text by Naoto Nishimura

◆軽自動車税増税の背景には国交省の超小型車普及の思惑がある!?【後編】

 日本ではトヨタ/トヨタ車体、ホンダ、日産が相次いでパーソナルモビリティのプロトタイプを発表(※前編参照)し、海外では欧州などで実証実験が進行中。日本では現在、公道を走れるようにするため、国交省の特例措置として、パーソナルモビリティに軽自動車のナンバーを交付している。実はここにパーソナルモビリティの行く末を垣間見ることができる。

自動車税 今回の軽自動車の増税理由にある「軽は立派になり過ぎた」という役人の声を裏返せば、「短距離移動には軽より小さくリーズナブルな乗り物、パーソナルモビリティはどうでしょう」という新提案が見えてくるのだ。パーソナルモビリティの自動車税が7200円なのが妥当かどうかは別にして、国交省が軽自動車と二輪車の中間に位置するパーソナルモビリティを推進していることからも、まず税制に“パーソナルモビリティの居場所”が作られたと解釈するのはいかがだろう。増税タイミングが、国交省がパーソナルモビリティの一般販売を目論む時期とピタリ重なっている。交通コメンテーターの私としては、今回の軽自動車税増税をこのように裏読みしてみた。

◆パーソナルモビリティ開発の舞台裏

超小型車「パーソナルモビリティの開発課題は、小さいボディに、何をどうを詰め込むか」と語るのは、ホンダのパーソナルモビリティ「MCβ」の開発者の一人、山藤靖之氏だ。

「限られたスペースを運転席と後席で分け合いながら、バッテリーやモーターを搭載し、そのうえで荷物の置き場所を確保する必要があるのです」(山藤氏)。

 そのため「MCβ」では、バイクの骨格構造をヒントに車体を構成したという。

「バイクのパイプフレーム構造を用いて積載スペースを確保しました。ただ、それだけでは衝突時の安全性が保たれないので、ドア周辺を補強することで安全なボディを作りました」(同)。

 気になる走りも、「ホンダらしく、 “速さ”を実感して頂ける加速特性と、それにあわせた強化ブレーキを装備しながら、スポーツカーと同じダブルウイッシュボーン式サスペンションで気持ちよく曲がります」というだけあって強烈だ。

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