カーライフ

クルマの電動化や自動化はどこまで進んだのか? 2020年を振り返る

日本カー・オブ・ザ・イヤー

 選考委員60名に各25点の持ち点が与えられ、一次選考でノミネートされた10台の中から「今年の1台」と思うものに10点を投票。残り15点を4台に配点する日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)。そんなCOTYを今年はスバルのレヴォーグが受賞しましたが、レヴォーグのような非電動車がCOTYを受賞する機会は、今後どんどん減っていくかもしれません。
オートクラブ

COTY

西村直人=文 Text by Nishimura Naoto

コロナ禍、自動化、電動化の2020年。今年のクルマは、レヴォーグに決定!

 コロナ禍、自動化、電動化。これが筆者の今年を表す言葉だ。  まずコロナ禍については、みなさん同様、リモート作業を余儀なくされたが新たな発見もあった。  例えば、オンライン化が進んだ新車の発表会は、海外での開催であろうと出席でき、チャットを使えば技術者に質問もできたので、短時間で理解度が深まった。また、以前は取材現場と事務所の往復に膨大な時間を奪われたが、現場に赴く取材が減った今年は、これまで撮影した映像を編集してはYouTubeにアップする機会もできた。
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1位 スバル レヴォーグ 437点

 もちろんクルマは、実車に触れないと基本的には理解できない商品だ。コミュニケーションのオンライン化が進むのはいいことだが、最終的な評価は、実際に乗ってみないとできないことには変わりなく、コロナ禍でその機会が減ったことは、今年のCOTYを選ぶうえでは大変だった。  そんななかクルマの自動化は大きく進んだ。今年4月、道路交通法と道路運送車両法の改正によって「条件付自動運転(=レベル3)」が認められたばかりだが、早くもホンダ「レジェンド」が認可されたのだ。クルマの自動化は、足と手の2つを運転操作から解放する「レベル2」、さらに目線も解放する「レベル3」と理解すればわかりやすいだろう。  今年度内に発売されるレベル3のレジェンドは、世界中から熱視線を受けている。その理由は、正しくシステムが稼働し、ドライバーがいつでも運転操作の引き継ぎができる場合に限り、運転中にスマホやナビを操作したり、TV画面をジーッと見つめてもいいからだ。  こうした動作は、運転操作とは別の作業をすることから「サブタスク」と呼ばれている。’20年は、サブタスクというキーワードとともに自動化レベル3が、世界に先駆けて日本で認可された記念すべき年だった。クルマの自動化は、ドライバーを運転操作から部分的に開放し、それで捻出できる時間を有効活用しようと指南している。
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2つのハイブリッド
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