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「まさかのリスクオフ」トリガー、一番注目は米株

吉田 恒

吉田 恒氏

 米国中心に景気回復のはずなのに株安、円高になるのか、そんな「まさかのリスクオフ」の兆しが広がってきた。ではそんな「まさかのリスクオフ」が本格化するとして、トリガーは何になるかといえば、「NYダウの120日移動平均線割れ」が一つの目安かもしれない。 ◆米株の「120日線トレード」に注目  米株は、景気で説明できる範囲を大きく超えた株高、要するに「バブル」の可能性がある<資料1参照>。では投資家は、そんな米株の本格的な売り戦略に動く可能性はないか。ヘッジファンドの売買転換点の目安、120日移動平均線との関係に注目したら、NYダウが足元1万5700ドル程度の120日線を完全に割り込む動きになった局面での動きが注目される。 ※<資料1>はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=592644
米株

<資料1>

 ヘッジファンドの取引を反映しているCFTC統計のNYダウのポジションは、確認できる2010年半ば以降、基本的に買い越し傾向が続いてきた。では、売り越しへ本格的に転換する条件は何か。  ヘッジファンドの売買転換点の目安である120日線を、NYダウは確認できる2010年以降で見ると、2010年夏、2011年秋の一時期を除いて、基本的に上回って推移してきた<資料2参照>。そのなかでCFTC統計の買い越し傾向が続いてきたのは基本的には辻褄が合う。  では、NYダウが120日線を本格的に割り込む動きになったとき、それでも上述のように「バブル」の可能性もある米株の買い越し傾向は続くのだろうか。NYダウの120日線は足元で1万5700ドル程度。この水準を本格的に割り込む動きになった場合、いよいよ米株売りへ本格的に転換する可能性は注目される。(了) ※<資料2>はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=592645
米株

<資料2>

◆3月の会場及びWEBセミナーのご案内 5日=「100万$ナイト・為替セミナー(東京)」 http://www.m2j.co.jp/seminar/ 【吉田 恒氏】 1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。 2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。 著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など ●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi ●毎週動画 http://www.m2j.co.jp/fx_channel/ ●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
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