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実は「薄氷」のようになってきた中期円安トレンド

吉田 恒

吉田 恒氏

 ドル/円は、102円前後での小動きが長引いているが、一方で少しドル安・円高に振れただけで、2011年から続いてきたドル高・円安トレンド転換の可能性も取り沙汰されかねない、実は緊張感のある局面になりつつあるのかもしれない。 ◆100円を割れるようならムードが一変する!?  中期トレンド判断で目安になる120日移動平均線は、足元で99.7円程度まで上昇してきた<資料1参照>。2011年11月から今回の中期ドル高・円安トレンドが展開してきたが、そのなかで、この52週線をドルが下回ったのは、2012年9月頃に短期間、小幅にあっただけ<資料2参照>。 ※<資料1>はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=600774
中期円安

<資料1>

※<資料2>はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=600775
中期円安

<資料2>

 経験則的には、中期ドル高トレンドが続いている間は、この52週線を長く大幅にドルは下回らない。そんな52週線が足元は100円近くまで上昇、上述の2012年9月以来の接近となってきたわけだ。  ドルは2月以降102円前後での小動きが長引き、別な意味では安定した展開となっているが、あと2円程度下落しただけで、とたんに中期ドル高・円安トレンド転換の可能性も取り沙汰されかねない局面になっているといえそうだ。(了) ◆3月の会場及びWEBセミナーのご案内 11日=「100万ドルナイト・為替セミナー追加開催(東京)」 12日=M2JFXアカデミア予測編 14日=「アカデミア学長のWEB月例セミナー」 http://www.m2j.co.jp/seminar/ 【吉田 恒氏】 1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など ●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi ●毎週動画 http://www.m2j.co.jp/fx_channel/ ●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
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