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新興国通貨の仕込みどきは?

極端な新興国通貨安が進んだことで仕込みどきが到来! 各国で利上げが行われ、割安で高スワップ通貨を買えるようになったのだ。アベノミクスが再始動すれば、為替差益も期待大。放ったらかし投資術ここに極まれり! ⇒【前回】『新興国通貨安に便乗する投資術』
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◆注目高金利通貨が続々。穴狙いの意外な通貨も
山本雅文氏

山本雅文氏

 期せずして、超高金利通貨となり、スワップ投資の魅力が増した新興国通貨。では、具体的にどの通貨がいいのか見てみよう。 「妙味がありそうなのは、ブラジルレアル。財政赤字や高インフレなどの問題にも対策済みで、政策金利は10.75%。為替レートが多少下がっても、金利収益で十分カバーできます」(マーケットストラテジスト・山本雅文氏)  ブラジルレアルに関しては、グローバルインフォ代表取締役の和田仁志氏も「ワールドカップや2年後にはリオ五輪を控え、お金が集まってくる」と注目。ただし、ブラジルレアルと円の通貨ペアを日本で扱っている会社はない。IG証券で取引できる米ドル/ブラジルレアルの売りと、米ドル/円の買いを組み合わせることで、合成的に「ブラジルレアル/円」の通貨ペアを取引するしかないのが悩ましいところだ。 「あとは高金利のトルコリラですね。ただし、政治が不安定なので、今すぐに買うのではなく、3月末の地方選挙の行方を待ちたいところ。与党が敗北すれば、政治的混乱からトルコリラ安となるリスクが残っていますから。ほかに、南アフリカランドは年初来、最も下がった新興国通貨のひとつ。長期的な割安度が非常に高まっているので、さらに下がる不安は少ない。また、メキシコでは小泉純一郎を彷彿とさせる首相が登場。石油の産出量が低下していた国営石油会社を民営化して効率化を進めるなど、政治経済の旧体制を改革している最中なんです。政策金利は3.5%なのですが、これは新興国が悩まされがちなインフレ率が落ち着いているということ。長期的な経済成長、ペソ高に期待できます」(同)  今回の新興国通貨安で生まれた割安感。仕込みの時期なのは間違いなさそうだ。 ⇒【次回】へ続く『高金利通貨、南アの「ランド」がアツイ!?』
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【和田仁志氏】 グローバルインフォ代表取締役。シティバンクやスタンダードチャータード銀行で為替ディーラーとして活躍。精度の高い分析に定評あり 【山本雅文氏】 マーケットストラテジスト。プレビデンティア・ストラテジー代表取締役。日本銀行やバークレイズ銀行で活躍後、独立。日銀時代は為替介入の現場にいたこともある ― 新興国FX鉄板スワップ投資術【2】 ―
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