為替相場は春から新たな動きに向かう、今年は?
資料参照>。
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それでも、なお大幅な円売り越しの状況にあることには変わりないわけですから、その観点からはさらなる円売りには限界があり、上述のような円買い戻しが一段と本格化に向かうようなら、春から始まる新たな当面の方向性はやはり円高の可能性が高いと思われますが、果たしてどうでしょうか。(了)
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【吉田 恒氏】
1985年、立教大学文学部卒業後、(株)自由経済社(現・(株)T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。同社の代表取締役社長などを経て、2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケットエディターズ」の日本代表に就任。国際金融アナリストとして、執筆・講演などを精力的に行っている。また「M2JFXアカデミア」の学長も務めている。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊など大相場予測をことごとく的中させ話題に。「わかりやすい、役立つ」として、高い顧客支持を有する。
著書に『FX7つの成功法則』(ダイヤモンド社)など
●ツイッター http://mobile.twitter.com/yoshida_hisashi
●毎週動画 http://www.m2j.co.jp/fx_channel/
●FXの学校「アカデミア」 https://www.m2j.co.jp/mp/my_fxacademia/
3月末は、「1年で最もドル/円が動く日」です。その一方で、為替相場の「潮目が変わりやすい」時期でもあるのです。さて、春から新たな方向性の動きがいよいよ始まるのか?
◆では方向は円高か、それとも円安なのか!?
3月のドル/円月間値幅は、2000-2013年の平均が6円以上、1年で断トツの最大、「1年で最もドル/円が動く3月」でした。この一因は、年度末の最終営業日が「1年で最も動く日」、「ビックデー」だったということです。
ちなみに、今年に入ってからのドル/円の1日平均値幅は0.79円です(3月21日現在)。これに対して、2000-2004年にかけて、3月最終営業日のドル/円は2円を大幅に上回る値幅が基本的に続きました。また、最近でも、2009年の3月最終営業日、ドル/円の値幅は2円以上となり、また2009年、2012年も1円以上となりました。
こんなふうに3月最終営業日の値幅が拡大する要因としては、欧米タイムに取引の中心が移る中で、日本企業も実質新年度入りで新たなリスクがとりやすくなるということが考えられます。
4月の日本企業新年度入りにかけて、為替相場は例年の場合でも動きやすくなります。ただ一つ要注意なのは、この年度末から新年度入りのタイミングは、一方で為替相場の潮目の変化が起こりやすいということです。
たとえば、過去5年間で、じつに2009-2011年にかけての3年で4月初めにドルは当面の高値を記録し、反落に転じました。また、2012年は3月中旬にやはりドルは当面の高値を記録、そして2013年は結果的には「黒田緩和」などでドルは5月まで続伸しましたが、それでも4月10日に、大台100円突破前でドル高も一息つくところとなりました。
以上のように見ると、そもそも4月前後は為替相場の基調変化が起こりやすく、なかでも3月末、4月初めはそんな「潮目の変化」が集中するタイミングだったことがわかるでしょう。日本企業の年度末が近付くなかで、方向感の乏しい展開が続いたところ、ついに動き出したと思ったら、すぐに基調転換が起こる、それが3月末から4月初めにかけての為替相場の一つの特徴といえそうです。
では、今年もそろそろ相場が動き出すなら、その方向性は円高か、それとも円安か。たとえば、FX投資判断インディケーターで円のポジションを見ると、記録的な投機筋の円売り越しが徐々に縮小に動き始めた感じがあります<
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