LINEでの『部下の舐めた口調』に上司がイラッ
―[[LINEバカ]事件簿]―
友人、恋人、仕事などさまざまな交友関係がLINEに集約されている昨今。便利な半面、その多彩な機能に乗っかった“LINEバカ”によるさまざまなトラブルも多発している。そんな数々の事例から得るべき教訓とは何か。その対処法を、LINEのプロたちが伝授する――。
◆上司も反論!「LINEだと部下が舐めた口調になる」
前回紹介した部下が上司とのLINEに不満を抱く(https://nikkan-spa.jp/621877)一方で、上司側にも言い分はあるようだ。「LINEだと途端にフランクになりすぎる部下が許せない」と反論するのはガラケーユーザーの宮根圭介さん(仮名・44歳)。
「そもそも部下が『画像とかすぐに送れるし、便利なので使ってください』と言うので、仕方なく社内配布のタブレット端末で使い始めたんです。設定などはすべて部下に任せましたが、フォローもなく丸投げ状態。資料の画像がトークの小さいサイズで送られてきたときには、『小さくて見えねえよ!』と、怒鳴りそうになりました」
画像をタップすれば拡大することすら知らなかった宮根さん。苦労の末にLINEの使い方を覚えた後には、別の不満が募ってきた。
「休日や夜中でも平気で部下が連絡をしてくるし、『お疲れさまです』や『お休みのところすみません』など、こちらを気遣う前置き文もなし。いきなりLINEが来たかと思えば『打ち合わせ○時になりました。よろしくです!』と用件のみ。上司を舐めるにもほどがあるだろう、と。業務連絡のやり取りにスタンプを使われると、さらにイラッとします。LINEだと思わずボロが出るのかもしれませんが、『そんなことをするヤツは、取引先でも軽率な行動をとって失態を晒しているのでは?』と考えるようになってしまいました」
★三上洋氏『重要事項はメールで送り、その報告にLINEを使っては?』
LINEを活用する企業では、メールとの使い分けでトラブルが起きやすいようです。それを避ける一つの手として「業務連絡はメール」で「送信報告」をLINEで行うという方法があります。例えば「進行中の案件、メールに状況を送りましたのでご確認ください」とLINEはあくまでも補助的に使う。また、最近では取引先ともスタンプは使うもの。部下に器量が狭い人間と思われぬよう、多少のことには慣れましょう(笑)。
【三上洋氏】
ITジャーナリスト。ネットのセキュリティ事情や携帯電話トラブルに精通。Yomiuri ONLINEで「サイバー護身術」の連載を執筆
― [LINEバカ]事件簿 【5】 ―
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