漫画家が「消しゴムかけが嫌い」な理由
好きで選んだ仕事でも、全部が好きなわけじゃない。一連の業務のなかで「これはイヤ!」と敬遠される作業もやっぱりあって……。ハタから見ているだけではわからない、そんな現場のホンネを各業種からピックアップ。いやはや世の中に楽な仕事はありませんなー。
<漫画家>
【好き】枠線引き
【嫌い】消しゴムかけ
最近は紙ではなくPC上で作画する漫画家も増えている。「ベタやトーンなどの仕上げはデジタルのほうが圧倒的に楽。ただ、いくらでも画面を拡大できるので、やらなくていい細かいことに時間をかけてしまうこともあります」と言うのは『神童』『マエストロ』などで知られる、さそうあきらさん。
デジタルの作業は「わりと何でも好き」だが、アナログ時代は枠線引きが大好きだったとか。
「枠線を引くと、なんかすごく進んだ気がするんです。枠ができたら、あとは中を描くだけ、みたいな(笑)」って、中を描くほうが大変では?
「下描きは好きなんです。でも、ペンを入れて消しゴムをかけると、鉛筆の生き生きした線が消えて拙いペンの線が残り、『え、何で?』とガッカリする。これは結構“漫画家あるある”じゃないかな」
デジタルでは消しゴムかけ作業はなくなったが、「1日たって見直して『何でこんな絵を描いた?』と思うことはよくある」とか。
「あと、アナログデジタル問わず嫌いなのは、アシスタントへの指示。これにずいぶん時間を取られてる気がします」。人を使うのは、どの職業でも難しいっスよね。
― 職業別[好きな作業/嫌いな作業](秘)報告【10】 ―
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