タイの「てんや」の新メニュー「なまず天丼」を食べてみた
和食という存在がブームを超えて定着してきたタイで、驚愕のメニューが登場した。
タイ・バンコクで2店舗を営業する「てんや」が6月30日までの期間限定で提供している特別メニューだ。
それは『なまず天丼』である!
タイでなまずといえば、東北地方料理の屋台などで食べられるプラードゥックという、ウォーキング・キャットフィッシュを指す。いろいろな食べ方があるが、炭火で焼き、もち米と一緒に頬ばるのが代表的な食べ方だ。この場合、身はパサパサだし、骨も多くて食べづらい。人によっては淡水魚特有の泥臭さを感じるかもしれない。それでもタイ人には人気がある。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=638051
そんななまずが天丼に!? ということで、早速第1号店でもあるセントラルデパート・バンナーにある「てんや」に行ってみた。
店頭には「なまず天丼」と日本語で書かれた立て看板があった。日本人にはインパクトがあるが、タイ語標記でも「なまず」となっていて、タイ人にはなんだかわからないんじゃなかろうか……。
値段は89バーツ(約270円)と安い。タイの「てんや」では天丼が129バーツ(約390円)、上天丼で139バーツ(約420円)なので、メニューの中でも安価な部類である。
日本との違いは、一見して米の量がかなり少ないこと。これはタイ人の1食の量が少ないことに合わせている。
うどんかそばが付くセットもあったが、今回はなまずのインパクトを楽しみたく、単品で注文してみた。
しばし、緊張しながらなまず天丼を待つ。
待つこと10分弱。やっとなまず天丼がお目見えとなった。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=638055
恐る恐る、なまず天ぷらを口に運ぶ。そして、最初に出た感想はこれだ。
「うまい!」
焼きなまずのパサパサ感を想像していたが、ぷりぷりとした白身魚の味で、淡水魚特有の泥臭さもないしイケているではないか! タレともしっかりマッチしている。
しかし、フロア・マネージャーに聞いたところ、意外な答えが返ってきた。
「実はなまず(プラードゥック)ではなくプラードーリーです。メニューが少なすぎるというお客様の声が多く、キャンペーンメニューとしてこのなまず天丼を開発しました」
なるほど、それは味が違うわけだ。というか、これ、日本だったら食品偽装表示になるのでは? そもそもプラードーリーってなんだ?
というわけでプラードーリーを調べたところ、カイヤンの一種であることが判明した。分類でいえばナマズ目に属するため、なまずの一種なのは間違いなく、「なまず天丼」と言ってもはあながち間違いではなく、偽装にはならないだろう。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=638050
しかし、ですよ。写真で見たら成魚は1m超にもなるなかなかグロいお姿をしている。メコンオオナマズ(プラーブック)によく似た魚で、姿を見るとちょっと食欲が失せる……。ほんと、おいしかったんだけどね。
●てんや・タイランド: http://www.facebook.com/TenyaThailand
●タイ・バンナー店: http://www.tenya.co.jp/shop/oversea/thailand/bangna.html
<取材・文・撮影/高田胤臣>
- タイでなまずといえば、上に置いてある2匹のようなウォーキング・キャットフィッシュの炭火焼きが多い
- タイ第1号のてんや。2013年10月にバンコク郊外の商業施設セントラシティ・バンナ3階にオープンした
- これは小小天丼で99バーツ(約300円)。ご飯の盛りがかなり少なく、男性では普通の天丼でも物足りない。味は日本と同じレベル
- これがなまず天丼。普通の白身魚のてんぷらのように見える
- 断面を見ても肉厚の感じや白身魚らしいぷりぷり感がある
- なまず天丼のキャンペーン用立て看板。タイ語でも「なまず」としか書かれておらず、タイ人にはわからないのではないかと心配になる
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