町長と議会が真っ向対立。南三陸町で今何が起きているのか?【後編】

― 被災地「地元紙」が見た復興を阻む意外な大問題【5】 ― ←(前編) ◆仮設病院で医療もままならぬ状態に 南三陸町 役場、警察、消防、議会とすべてがプレハブ庁舎の状態。住民の高台移転もさることながら、町自体が施設の復興を急ぐ必要がある。 「特に深刻なのは医療です。現在、町唯一の病院が、仮設のプレハブ病院。そこに毎朝、お年寄りや子供が列をなすのですが、十分な検査もできず、手術も入院もできません。にもかかわらずその病院建設をめぐっても、町長が予定地に決めた場所に議会が反対を唱えるといった状態なんです」  医療問題だけでなく、居住地の高台移転など、町が決断していくべき問題は山積みしている。 「もともと12億円だった税収は、今期4億円まで激減する予想です。自力で立て直す力は、この町にはもうないかもしれない。でも日本だけでなく、世界中から支援を受けてきた町の議会が、感情のもつれで躓いているのは世界に対して申し訳ないですよ。町長への責任問題の追及は別のところでしっかりやればいい。ただ医療のような緊急の課題には、手を組んで早急に措置を講じてほしいと思います」 玉谷誠一記者 【玉谷誠一 記者】 入社19年。南三陸町の担当となり4年。現在、連日、プレハブの建物で行われる町議会を取材
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