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“バフェット指標”が予言する、「バブル崩壊」もeワラントならチャンスに化ける!?

日経平均が1万5000円台に戻して堅調に見える日本市場だが、一方で不安要因を挙げ始めればキリがない。こんな不透明感漂う相場をどう捉え、チャンスに変えていけばいいのか? eワラント証券COO土居雅紹氏に聞いた。 ◆ITバブル崩壊を予言した伝説の指標
ウォーレン・バフェット氏

“投資の神様”は83歳の現在も意気盛ん(写真/AP アフロ)

「今のところ日本の市場は堅調ですが、この後はわかりません」  取材は日経平均が2か月ぶりに1万5000円台に戻した6月初め。土居氏は日刊SPA!2月5日更新記事で、2015年秋から2016年まで、景気を冷え込ませるイベントが「これでもか」というほど続くと予測している。 「市場動向を見るためのバフェット指標で見ると、米国も日本も現在の市場は過熱気味です」  “投資の神様”ウォーレン・バフェット氏が愛用していたとされる「バフェット指標」。「その国の上場株式時価総額÷GDP」をプラスマイナスのパーセンテージで表し、「株式総額がGDPを上回る=過熱気味=割高=急落の可能性がある」と見ることができる。そして、直近30年の日米のバフェット指標が図1と図2。紫色の「乖離率」で市場の過熱具合がわかりやすい。
バフェット指標

【図1と図2】

「米国は1998年から2000年のITバブルと2006~2007年のサブプライムバブル時にプラスで、今またITバブルの水準に近づいています。  2000年頃にバフェットが『割高で危ない』と発言したとき、『バフェットの時代は終わった』などと言う人も少なくなかったのですが、結果的にはやはりバフェットの言う通りになりました。今回も同じパターンかもしれません」  では日本の相場はどうか。 「日本も1980年代終わりの株・不動産バブルとサブプライムバブル末期がプラス。アベクロ相場の2013年は時価総額がGDPを上回ってはいないもののかなり近づいています。’80年代のバブルほどでないにしても、ITバブルくらいの水準になっていて、楽観はできません」 ◆時価総額と株価が乖離している  とはいえ、取材しながら疑問が2つわいてきた。(1)米国市場は過熱気味でも日本市場はまだ大丈夫なのではないか。(2)日本のITバブル時、日経平均2万円台。今はそれほどではないのでは? 「まず(1)について。現在の日本株市場は外国人投資家の影響が大きいといえます。近年、世界各国の市場の相関が高まっている上、暴落時に相関はさらに高まります。ITバブル後の急落時、それほど割高でなかった日本市場も、米国市場につられて大きく調整しました」  なるほど、世界市場の相関の高まりは、土居氏が繰り返し強調していて、実際にその通りに近い結果になっている。ならば(2)はどうだろうか。 「リーマンショック後の無節操な増資で、時価総額と株価が同じようには動かなくなっています。当然、市場全体の時価総額と日経平均やTOPIXなどの指標の間にも乖離が目立ちますから、時価総額がITバブル当時ほどに上がっても指標には反映されないわけです」  要は日経平均こそ1万5000円台と落ち着いているように見えるが、それは株数の水ぶくれで株価指数が上がりにくくなっているからで、過熱度合いはITバブル並みの可能性もあるということらしい。 ◆一流プレーヤーで構成する「グローバル20バスケット」 「株価と時価総額の乖離。その企業がどんな行動をとってきたかは、個別株を選ぶ時の参考にもなります。きちんと株主のことを考えている企業は、市場ショックで暴落した時も戻りが早いといえます」  これは投資ビギナーもおぼえていて損はない視点かもしれない。だがさっきの話でいえば、日本の会社は、大企業でさえ株主の利益を考えていないのではないか。  だがこんな時こそ、バラエティにとんだ対象に少額から投資できるeワラントのメリットが活きる。最新のトピックに合ったテーマの銘柄がセットになった「バスケット」もeワラントも大きな魅力だ。 「6月9日に発売した『グローバル20バスケットトラッカー』は、アップル、エクソンモービルなど世界を代表する超有名20銘柄に1万円程度から投資できます。日本企業はトヨタだけ。こうしたメジャーな企業は、暴落に強いだけでなく戻りも早いです」  知っている名前ばかりだから、海外の株に長期投資してみたいけど何を買ったらいいかわからないという初心者も、手軽に投資できそうだ。  第1回の満期は2015年8月。中長期投資に向くというが、ずっと持っていていいのだろうか。 「バフェット指標が暗示する危険な状況はいつ来るか。3年くらい先のこともあります。今はそういう状況だと頭の片すみに置いとくのがいいのではないしょうか。  それと、今までの経験から言えるのは、バブルは崩れる直前に一度バンと吹き上がるということです。2月にお話ししたように、大暴落が2015年になるか2016年になるかはわかりませんが、グローバル20の銘柄はその直前の上げ幅も大きく振れそうです」  6月下旬の今、サッカーのワールドカップブラジル大会が佳境を迎えている。サッカーにたとえれば「グローバル20バスケット」は、世界の一流プレーヤーで構成する、暴落時に備える守備だけでなく暴落直前の攻撃にも有効なフォーメーションといえそうだ。 【ド素人のためのeワラ基礎知識】  株式、複数の株をセットにしたバスケット、金などの商品、日経平均などの指数、ドル円をはじめとする為替と、幅広い投資対象が選べるeワラント。一見複雑そうだが、投資対象が値上がりすると思ったら「コール」、下がると思えば「プット」を、リスク(トウガラシの本数で示される)とレバレッジ(値動きの大きさ)を考えて選べばいい。あとは値動きを見て売却するか、満期で清算されるのを待つだけだ。  直接投資には最低数十万円必要な大型株へも3000円程度から投資できるし、先物取引のような追証がないから投資額以上の損失もない。ビギナーにもぴったりな「投資のバッティングセンター」(土居氏)だ。 「eワラント」と、日経平均/米ドル相場がいくらになるか予想して投資してレバレッジがきく「ニアピン」、国内外の株価指数、為替相場、商品相場を対象に満期まで数年の中長期投資ができる「トラッカー」、「レバレッジトラッカー」がある。 ★3000円から幅広い投資対象 ★値上り=コール/値下り=プット ★最大損失も投資額まで ※「トラッカー」とは?  “ついていく人・もの”という意味。国内外の株価指数、為替相場、金などの商品(コモディティ)相場が対象だ。レバレッジがなく満期まで数年と長めで、中長期投資に向いている。なお、日経平均などが投資対象でレバレッジがきく「レバレッジトラッカー」は、発行から数か月で満期になる。 【土居の1本決め!】 ~世界の超有名20銘柄に1万円程度から長期投資~ ◆「グローバル20バスケットトラッカー」をすぐ買って基本は長期保有。暴落直前の吹き上がりなどで十分に上がったら利益確定 土居雅紹氏「この商品は同じトラッカーでも、『レバレッジトラッカー』と違ってレバレッジが1倍、つまりバスケットの銘柄の変動価格そのまま。投資信託みたいなものですが、リスクも少ないだけ投資の初心者にも手軽です。中長期投資向きの商品ですが、投資金額から何%と自分で目標を決めてその価格になったら利益を確定してもいいでしょう。そのタイミングですが、週1程度の手間を惜しまないなら、直近の高値から5~7%下落したら売る“トレーリングストップ”がもっとも効果的です」(土居氏) グローバル20バスケット グローバル20バスケット
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