恋愛・結婚

誰かに恨みを抱いたとき…男女で異なる“復讐の形”

職場、恋愛・不倫、ママ友仲間、風俗業界…真っ向からは果たせぬ恨みつらみに女たちが仕掛ける復讐。その中身を聞いてみたら…スゴすぎた! ◆女の復讐は、ウソ、不正義、パワハラをめぐり、濃縮された「静かな怒り」  前回までの女性たちの行動(https://nikkan-spa.jp/668608)を分類してみると、巷ではバラエティに富んだ「復讐」が決行されていることがわかる。恥ずかしい二人の記念品を晒す「エロテロ」、傷んだ食品や薬剤を混入する「人体テロ」、殴る・詰め寄る「武闘派」、過去の密通を暴露する「情報公開テロ」、愛用品をいたぶる「器物破損」型……それらは執念と知恵の総結集ともいえる。女とはかくも恨み深きものなのか。ペリー荻野氏に聞いてみた。 女たちの復讐が「呪い」に向かいがちな理由とは?「復讐する女性たちの多くは職場、恋愛、友人関係で相手の『ウソ』や『不正義』な行い、『パワハラ』などにより傷つけられたという前提があります。そうした恨みを直接、晴らすことができない場合は“静かな怒り”が濃縮されていく。“呪い”が古来より女性の“復讐”の定番なのもその表れだと思います。例えば有名なのが『源氏物語』の六条御息所。教養と才能があり、家柄も高貴、すべてを兼ね備える彼女は、その品格ゆえ嫉妬を表に出すことができない。心変わりした源氏を恨むあまり、思いは生き霊となって源氏の女たちを祟ってしまいます。舞台などでは誰が演じるのかが話題となる、女性たちに大人気のキャラです」  とはいえ、男の場合、たとえ誰かに恨みを抱いても「呪う」というのはあまり聞かないものなのだが……。男女では復讐の形に違いがあるのだろうか。 「例えば、恋愛のこじれからストーカーと化す加害者が男性の場合、裏切られた女性に対し、凶悪化してもなお相手を自分のものにして、殺してでも抱きしめたいと考えているケースがよくあります。  一方、女性は過去に執着せず、相手と距離を置く傾向が強い。そこまでさっぱりとは割り切れず、感情に持続力がある、つまり『復讐』という手段に向かいやすいタイプの人でさえ、気持ちとしてはすでに相手を追いかけるのも触るのもイヤ。だからこそ、手段を講じて遠隔操作的に相手を叩き潰したいわけです」  執着しないのならいっそ、すべて水に流せないものなのか。 「こと恋愛においては、それほど一途な気持ちの裏返しなので、取り払うのは難しい。また、多くの女性は男性に比べて社会的な後ろ盾が希薄なため、一旦怒りに火がつくと、捨て身で立ち向かってくることを心に留めておくべきです」 【ペリー荻野氏】 コラムニスト、時代劇研究家。著書『ちょんまげ八百八町』『このマゲがすごい』ほか。ラジオ『ドコモ団塊倶楽部』(文化放送)に出演中 取材・文/小山田裕哉 加藤カジカ 山脇麻生 取材協力/清水芽々 田山奈津子 中井 忍 藤村はるな ― げに恐ろしき[オンナの復讐]の世界【8】 ―
ちょんまげ八百八町

テレビ時代劇おもしろエッセイ


このマゲがすごい!!

チョンマゲファンのための時代劇ガイド

おすすめ記事