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マンガ家・市橋俊介が問う! 「友達って、難しいですよね?」

仕事も家庭もこの先「ずっと」を確約はしてくれない。そうなったとき……拠りどころとなる居場所のひとつが友達。大人になってからの友達は、“できる”ものではなく“作るもの”。30代でも親友が作れたという人たちがいるなか、マンガ家の市橋俊介先生に話を聞いてみたところ……

 僕、全然友達いないですよ。業界では一人か二人。小学校からの幼馴染みとかはいますけどね。徹夜明けに寝ようとしたらいきなりやって来て、「フットサルのメンバーが足りない!」って、クルマでさらってくような。そういうヤツもいますけど、漫画家は特殊な仕事だし、生活レベルもあるし、昔からの仲間は、自然と離れちゃう部分はあるんですよね。

 だからといって友達って無理して作るものでもない気がするんです。僕はミクシィとかツイッターとかやってなくて、面倒くさいというか、どうしていいかわからない。なんていうか、ネットとかで無理に友達作ろうとして表面的に繫がるほうが、僕は寂しくなっちゃうんです。ま、僻みですけど!

 10年くらい前、ネットを始めたとき、好きな音楽について書いたりもして、「一緒にイベントに行こう」的な感じにもなったこともあるんですよ。でも、友達って感覚にはならなかったし、話してみて、なんか「違うな」って思ったり。
 
 例えば、そのくらいの関係性のときに、「いい人だね」「友達になれそう」って言われると、困っちゃうんですよ。「絶対、それ誤解!」って。僕の後ろにいる僕ではないものを想像して期待されても。僕は僕ですごく我が強いので、その期待を裏切るのが怖いんですよ。で、案の定そうなったりするんで。

 もちろん、友達がいらないわけではないんです。僕の腹黒いところも見せられる、ダメな部分もひっくるめて笑ってくれたらいいんですけど。でも、まあ、僕は一人でも遊べるタイプなんで。好きな音楽聴いて、ダムを眺めて暮らしていける。え? 将来の不安ですか? 常に不安だらけですよ。畳の上で死ねるんだろうかって(笑)。

市橋俊介【いちはししゅんすけ】
小誌にて『アラだらけ君』好評連載中。ほか、『officeYOU』にて「ウーコさんは、かく語りき」連載。コミックスに『漫画家失格』『敗北DNA』

― 30代になっても「親友は作れた!」実例集【3】 -

漫画家失格 (アクションコミックス)

恥まみれの生涯を送ってきました




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