混ぜたらキケンな「クエン酸 × 重曹」。“汚れ落とし”としては威力絶大
―[日常に潜む[混ぜたらキケン]図鑑]―
<ドクター・クラレの実験室>
◆クエン酸+重曹+洗剤=密閉すると破裂
密閉した状態だと炭酸ガスにより破裂する危険性もあるが、使いようによっては有益な「混ぜ」がある。それがクエン酸と重曹だ。両者に水を加えると、二酸化炭素を発生して発泡する。さらにそこへ洗剤を加えてやれば、落とせない汚れはないというくらいの効果が得られるのだ。実際に汚れの溜まりやすい台所の排水口などで試してもらえれば、その威力はわかっていただけるだろう。
◆塩素ガスの危険性をレバーで検証
酸性洗浄剤と塩素系洗浄剤を混ぜると発生する塩素ガスは、人体にどのように影響するのか。呼吸困難や肝臓障害、腎臓障害などが挙げられるが、実際に肝臓がどうなるかレバーで検証した。危険なのでしっかりと密閉したフラスコに、塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液を加え「混ぜるなキケン」を再現。そこへ赤みがかった新鮮なレバーを吊るした。フラスコ内部にみるみるガスが充満し、レバーが変色していく。5分とかからず白く変化し、見るも無残な姿に。
【ヘルドクター ドクター・クラレ氏】
危ない化学が大好きで、自著が有害図書に指定されることもしばしばの「不良科学者」。著書に『図解 アリエナイ理科ノ教科書』シリーズなどがある
― 日常に潜む[混ぜたらキケン]図鑑 ―
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