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ハロウィーンでゴミを散らかす若者の言い分「だって渋谷はゴミ箱が少ないじゃないですか」

東京にゴミ箱が少ないのは“テロ対策”

 JR東日本が発表した「各駅の乗車人員 2014年度」ランキングで5位の渋谷駅(1日平均:371,789人)には、2013年に東横線と副都心線の相互直通運転が開始されたこともあり、埼玉や横浜からも多くの若者が集まるようになった。  先述のコメントにもあるように、渋谷駅周辺にはゴミ箱の設置がほとんどない。これは渋谷だけのことではなく、新宿や池袋、六本木など他の主要エリアにもあてはまる東京の特徴だ。これらには、20年前の地下鉄サリン事件や、9.11のアメリカ同時多発テロ事件などを受けて、東京の“テロ対策”が強化され次第に街からゴミ箱が消えていったという経緯がある。  一方で、観光都市のスイスやパリなどには当然のこと、9.11テロに見舞われたニューヨークの駅構内でさえも多くのゴミ箱が設置されている。こうした観光都市に比べると、東京ほどゴミ箱が少ない都市は珍しいというのが現状だ。ニューヨークのゴミ箱は、テロ防止のため厚いスチール製の円筒状になっており、爆破されても周囲に飛び散らない構造になっているという。  渋谷のハロウィーンには、仮装をした外国人や、お祭り騒ぎを楽しもうとカメラを構える外国人観光客の姿も多く見られた。東京を観光する外国人が増える今、買い食いしたあとのゴミや自動販売機で買ったペットボトルの空きなどを、誰しもどこかに捨てたくなる気持ちになるのではないだろうか。マナーの問題だけでなく、若者の一言には、東京の今が映し出されている気がしてならない。  2020年の東京五輪を控え、観光客や若者たちのゴミ“テロ対策”についても、考えねばならない時期にさしかかっているのかもしれない。<取材・文・撮影/北村篤裕>
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