ランニングにハマると老ける!? 皇居ランは「体にいい条件がひとつもない」
皇居周辺はランナーたちで連日の大渋滞、毎週末のようにどこかで開催されるマラソン大会も、瞬く間に参加申込みが一杯になる。これだけのブームなのだから、さぞかし身体に良いに違いないはず。ところが、
「自分にあったペースで、正しく走らなければ、かえって健康を害することは十分にありえますよ」
こう話すのは、健康スポーツ科学が専門の中京大学スポーツ科学部准教授・柿山哲治氏だ。
「ランニングはいわゆる有酸素運動で、ゆっくり長く続ければ、脂肪を燃焼して健康にもいい影響を及ぼします。ですが、最近のランナーたちは、競うように速度をあげて走っている。それでは身体に負担がかかり、活性酸素も過剰に発生してしまいます」
活性酸素には、体内の有害物質を分解してくれる働きもある。しかし、多すぎると有益なものまで分解してしまい、老化を早めたり、生活習慣病の原因になる。その活性酸素が、ランニングにより大量に発生するというのだ。
「最大酸素摂取量の50%程度の運動ならば問題はありませんが、それを超えた激しいペースになると、活性酸素の発生量は急増。老化を早める原因になることは考えられます」
また、ランニングには他にも活性酸素を増やす要素があるという。
「都心部でのランニングは、多くの紫外線と排ガスにさらされることになります。これらも活性酸素を増やす大きな要因。つまり、昼間から皇居の周りを何周も走るのは、体にいい条件がひとつもないんです。そんな状況では、体だけでなく心理的にもストレスが溜まる。お勧めできません」
やはり過度のランニングは、老化を早めるようだ。
※11/29発売の週刊SPA!「ランニングにハマると老化が加速する!?」より
取材・文/週刊SPA!編集部
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