10億円受取り拒否 原発を拒み続ける小さな島
週刊SPA!6/14・21合併号「原発と闘う小さな島の30年史」では、この祝島町民による原発反対運動や「自然エネルギー100%プロジェクト」などを特集。そのなかで『原発のウソ』の著者、京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏はこう答えている。
「今まで上原に原発が立てられなかったのは、祝島の島民が行政・電力会社の圧力に屈せずに反対してきたからです。(中略) 祝島の人々のように一時のカネに左右されず、まっとうに生きること。子供たちに残したい地元の姿を想像すること。それを目指すだけで、原発は不要になります」
写真/東条雅之
⇒詳しくは週刊SPA!6/14・21合併号「小出裕章が考える 原発と闘う小さい島の30年史」にて
【祝島関連映画】
上関原発建設を拒否する祝島の人々と、スウェーデンで持続可能な社会を構築する人々を描いた「ミツバチの羽音と地球の回転」(鎌仲ひとみ監督)が、東京・渋谷ユーロスペースで上映中。全国各地の自主上映情報など詳しくは映画オフィシャルサイト(http://888earth.net)にて。
『原発のウソ』 小出裕章 著
瀬戸内海に、約30年にわたって原発を拒否し続けてきた小さな島がある。
山口県上関町・祝島だ。周辺住民が補助金を受け取り原発受け入れへと傾くなか、頑なに原発を拒否し続けた島民たちは、原発経済・補助金行政に依存しない島づくりを目指し始めている。
82年、この島の対岸3.5kmにある田ノ浦地区に、上関原発の建設計画が持ち上がった。反対運動の中心となって活動してきた漁師の山戸貞夫さんはこう語る。
「島の漁師たちが、中国電力に小旅行だといって伊方原発(愛媛県)に連れて行かれ、原発の経済効果と安全性を説明されたんじゃけど……。地元の漁師に聞いてみると、カネをもらったはいいけど、海の温度や海流が変わったからか、それまでみたいな漁ができんくて困っちょるという。こりゃ海を壊すし、いかんわと思った。海はカネには換えられん」
地元8漁協のうち、祝島漁協だけが約10億円の補償金受け取りを現在まで拒否している。
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