30代以上のオシャレには「アスレジャー」を取り入れるべき【ファッションバイヤーのオススメ3選】
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第63回目をよろしくお願いします。
2016年、「アスレジャー」が加速してきました。「アスレジャー」とはトレーニングウェアやスポーツウェアなどを日常着として使う流行のことです。最近、裾がゴムになったパンツや、ジャージパンツ、スニーカー、パーカーなどをよく街中で見かけたりしませんか? レディースが先行して流行りはじめたスタイルですが、今年はメンズにも幅広く影響を与えていて、老若男女を問わず「アスレジャー」がブームになっているのです。
ユニクロのラインナップでもそれは顕著で、足首周りにゴムを入れたトレーニングウェア、ジャージパンツのようなデザインが圧倒的に増えています。今はコートなどを着ているのでさほど目立ちませんが、温かくなるにつれてどんどん「アスレジャー」を感じるようになるでしょう。
そもそもトレーニングウェアは、トレーニングのためにつくられたものなので、風の抵抗を受けるようなリラックスシルエットは少なく、体に沿ったキレイなシルエットを描くもの。また、デザインもロゴを入れるくらいでシンプルなものが多く、華美な装飾がないので……よくよく考えてみれば、「大人カジュアル」なスタイルに打ってつけなのです。
今回はそんな「アスレジャー」トレンドにおけるオススメを3点挙げてみました。30代以上の男性でも簡単に流行を取り入れることが可能です。
▼オススメ3位 「アディダス スタンスミス」
⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1054077
トレーニングウェアを日常に、と言われれば誰もがスニーカーを思いつくでしょう。去年の春も例年にみないほどの「スニーカーブーム」でしたが、今年も「アスレジャー」の後押しもあって流れは継続しそう。そんななか、30代以上の大人にオススメなのがスタンスミスです。
スニーカーといえば、裏原宿ブームのことを思い出して、カラフルな切り替えや未来志向なデザインを連想する人も少なくないと思います。確かに去年のスニーカーブームでも「エアマックス」の復刻や「リーボック・ポンプフューリー」などのカラフルで目立つ「THE・スニーカー」なアイテムが数多く流通していました。それらも魅力的ですが、妻子のいる男性諸氏にとっては「昔履いたものをもう一回使ってるみたい」といった抵抗感もあるはずです。そこでスタンスミスなのです。
スタンスミスはもともと出自がテニス。派手なデザインを好むバスケットシューズとは異なり、ポロシャツと合わせるシンプルで大人なデザインが多い。スタンスミスもアディダス特有の三本線が省略され(パンチングで表現されていますが)、ごくごくシンプルなつくりになっています。色の切り替えもなく子供っぽさは皆無。クリーンなオールホワイトで表現された大人な印象です。
服や靴は色数が多いほど、デザインが多いほどカジュアルで子供っぽい印象になります。スタンスミスはこれ以上ないほどシンプルに徹したデザイン。大人がアスレジャーを取り入れるには最適なのです。
▼オススメ2位 「ナイキ コーチジャケット」
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ナイキやアディダスはスニーカーだけでなく、アパレルウェアもラインナップしています。「スポーツブランドが作る服? “しまむら”とかに置いてあるダサいイメージしかないんだけど……」と思うかもしれません。しかし、ここで紹介しているものは「しまむら」には入荷しませんのでご安心を。
世界的なブランドであるナイキやアディダスはブランディングを明確に考えてライン分けしています。「しまむら」など量販向けの格安ラインと、「ユナイテッドアローズ」などに卸す高感度ショップ向けはまったく異なる商品開発を行っているのです。
そういった高感度ショップ向けのラインはきちんと「おしゃれな人が手にとって着てくれる」ようにデザインを徹底的に洗練させています。おしゃれな人をインフルエンサーとしてブランドイメージを向上させようとする狙いがあるわけです。
しかもそういったアイテムは世界規模の最適化された生産背景でつくるわけですから、他のいわゆるアパレルブランドと比べてもデザインも品質も見劣りしないばかりか、格安というメリットがあります。実はいいとこ取りのラインなのです(その代わり商品点数は少なめです)。
こちら、野球の監督が着用しているイメージが強いコーチジャケットですが、ナイキの手にかかれば、コンパクトで細身シルエットになります。デザインもごくごくシンプルで大人っぽい印象。なおかつさすがはスポーツブランド、高機能素材を使って耐水性なども確保しています。
▼オススメ1位 「ナイキ テックフリース」
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去年から今年にかけてナイキの高感度ラインのなかでも爆発的な人気を博している「テックフリース」シリーズ。無地スウェットパンツがとくに好評でしたが、カモフラ柄や今年の新作ではニット素材などもリリースしていて、人気継続中。
私もカモ柄は、地味な秋冬スタイルを緩和するのによく愛用しています。
裾がキュッと細くなったリブパンツのスタイル。パンツの印象は裾周りで決まります。広がっていればブーツカット、細くなっていればスキニー、まっすぐならストレート……など裾の始末次第でシルエットの名前も変わるくらい大きく印象を左右するポイントです。
リブパンツの優れたところは裾をキュッと細く見せてくれること。そうすることで脚の最も細い部位である「足首」を強調し、本来の脚の形以上にキレイに細身に見せてくれるのです。
また、スウェット素材でウエストもゴムが入ったイージー仕様。中年太りしたおじさまも愛用できます。
私は34歳、本連載の編集担当は40歳ですが、二人揃ってこのテックフリース超愛用しています。「スポーツウェア」と言われると若いイメージもあるかもしれませんが、体型に難が出てきたオジサマこそ手にとってほしいアイテムなのです。
この春注目の「アスレジャー」トレンド。ぜひナイキ、アディダスなど手頃なメジャースポーツブランドを活用して、オシャレに着こなしてみてはいかがでしょうか。 <文/MB>ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)『MBの偏愛ブランド図鑑』 今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介 |
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